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Re:    ラナンキュラス*   【短編集】 ( No.17 )
日時: 2011/02/26 18:37
名前: ラズリ ◆0Co7TLOMuU (ID: de3JMXRw)

「バレンタイン」



「別れてほしいんだ。」

突然言われた言葉に、私は耳を疑う。

どうして?
何故そんなことを言うの?
これは本当のこと?

疑問が頭を駆け巡る。

「ど、どうして……」

やっと声がでた。

「今日、告白されて。だから……」

そうか。先輩は私じゃなくて、本当に好きな人を見つけたんだ。

泣きそうになる。
だけど、最後くらい笑顔でいなくちゃ。

「良かったですね。先輩にぴったりの人が見つかって。」

本当は分かれるなんて嫌だけど、
ずっと一緒にいたかったけど——

私は笑っていった。

「私の事はいいです。先輩……今までありがとうございました。
 さよなら……」

「柚香……!」

私は走った。
ここから離れたかった。



学校から出た後、私は学校の近くにある、公園にはいった。

公園といっても、薄暗くて、普段、誰もこない。

私はベンチに座る。

ここなら誰もこないかな。


私はふとかばんの中を見た。

わたすはずだったチョコレート。

それを見てると涙がでてくる。

「ひどいよ。」

わたしは呟いた。
その時、誰かが私の名前をよんだ。

「瀬川!」

やばい。聞こえてたかな?

私は涙をぬぐった。

声のするほうをみる。

矢崎君だった。

矢崎君は明るくて優しいからクラスの人気者。

「あ、あの、どうしてここに?」

「何となく。」

そんな理由。
今はきてほしくなかったのに。
私は帰ろうと、ベンチから立とうとしたら声をかけられた。

「何があった?」

いきなり何?
なんて答えればいいんだろう。

「別に……関係ない……」

言い方がきつかったかな。

「あ、ゴメン。

「瀬川。」

私が慌てて言い直そうとした時、矢崎君が言った。

「何があったかは分からないけど……話くらいは聞ける。」

矢崎君はそういって私の隣に座った。

言ってみようかな。

「……今日、先輩にふられた。」

矢崎君は黙って私の話を聞いている。

「せっかく頑張ったのにさ、違う人が好きになったなんてさ。」

涙がでそうになる。

「この日のために、チョコだって頑張って作ったのに……」

涙が後からでてくる。
だめだ。我慢できないよ。

「先輩のバカー!!」

私はおもいっきり叫んだ。
涙がずっと出てくる。
私は声をあげて泣いた。

「そうか。つらかったな……」

矢崎君は言った。




いったん切ります。