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第二十話。

「だからさあ。ここはこうやってやるの！分かる？」

美湖ちゃんの声が、私の狭い部屋に響き渡ります。
今日は美湖ちゃんに課題を手伝ってもらってるわけで…

「って、夢花聞いてないでしょ？もぉぉお！！教える気失せるわあ…」
美湖ちゃんががっくりとうなだれてる。
…そりゃわかんないんだもん。しょうがないじゃないか。

「てゆーか扇風機回して！夢花のところばっか風があたってる！」
「いーじゃん…暑いんだもん…独り占めしたい気分なの！！！」
そういう私を見て、美湖ちゃんは溜息を吐いた。

「あんた、行ける高校なくなるよ？分かってんの？」
「もちろんさ。だからこれから頑張ってみる。」
「これからって…はあ…。」


休日はくだらない会話と、課題で過ぎてゆく。


それはとても楽しい事…恵まれたこと…



気付いていればよかったのに。