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第二十二話。

私は気づいた時から空っぽの部屋にいました。

いえ、空っぽではなかったのかもしれません。

周りの人から見れば、羨ましいほど満ち足りていた生活でした。

美味しいごはん。
使用人の笑顔。
お父様、お母様。

みな、私を可愛がってくれていて…

お父様たちは私が欲しいとねだるものをなんでも買ってくれました。

部屋は空っぽではなくなりました。

私の好きなもので溢れています。

きっと周りからしたら、そうでしょう。



でも、私にとっては空っぽだったのです。



どれだけ好きなものだらけの部屋でも、

どれだけ使用人の笑顔があっても、

お父様たちが私を可愛がってくれても、


私にとってその家は空っぽで、部屋も空っぽで…


そういえば、私はその時から“おかしい子”だったのかもしれません。


そう。私は“おかしい子”です。


あの家で一番空っぽだったのは、部屋でも、使用人でもありません。

















私でした。