コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: フラワーガール!!〜人形と花と能力者と〜 ( No.41 )
日時: 2011/07/22 13:15
名前: 未来亞 ◆Szx9FxEnrU (ID: P3.L1.aj)
参照: 今更文学少女にハマるという…

第二十三話。

「それで?」

私は頬杖を突き、目の前にいる向日葵の巫女に問いかける。
いきなり現れたコイツは、「荷物重いから、ちょっと立ってんのはしんどいわ〜」とか言って私の部屋に今いるのだ。

「いや、とりあえず母さんから白百合の巫女の有坂夢花っちゅー人物探せ言われて。あ、でもうち一人暮らしやから。ちゃんと家あるからな!!ここに居候みたいなんはせえへんよ?」

よかった…。これ以上騒がしいのが増えるのは困る。
私が胸を撫で下ろしていると、ベットの上から優美が這い出してきた。
最初会った時とは違い、ツインテールをしている。優美によるとこれが本来の髪型らしい。
にしても…這い出してくる姿はあの有名なホラー映画状態だった。
いくら可愛い女の子でもあの動きは気味が悪い。

「明日香おねーちゃんは、向日葵の巫女?」
どうやら会話を聞いていたらしく、名前もどんな巫女かも、もう分かっているみたいだ。
「せやで。うちは向日葵の巫女や。アンタは?」
「んとね、優美はね、薔薇のお巫女さん!!」
「そうかそうか〜薔薇の巫女か〜!ほんで名前、優美ちゃん言うねんな〜可愛い名前やな〜」
「えへへへ…」

見たところ、明日香は子供が好きらしい。そして優美も明日香を気に入っているようだ。

そんな様子を見ていると、明日香の荷物いっぱいの大きなカバンから、ひょこっと人形が顔を出した。
フランス人形の様で、ウェーブした髪の毛が特徴的だ。ゴシック調のワンピースを着ている。

「あああ、明日香様…。そのお…、荷物の中に押し込むのはやめてくれませんか…?苦しいです…」
か細い声からして、気が弱いのがひしひしと伝わってくる。
そんな人形を見て明日香は「ああ、ごめんな…」とあやまった。

「そうそう、言い忘れてたわ。この人形はうちのお世話係のソフィーや。」
明日香が言うと、人形はペコリとお辞儀をし、
「ソフィーと言います…その…よろしくお願いします…。」
と、これもまたか細い声で言うのだった。