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Re: フラワーガール!! ( No.5 )
日時: 2011/04/13 19:40
名前: さわ ◆Szx9FxEnrU (ID: S20ikyRd)

第二話。

(何何何!?この状況は!!え、え、ちょっと待って...)
夢花は頭の中を整理しようと必死だった。

誰にも使われていないはずの部屋を空ける。
そしたら人形が置いてある。
その人形が動き出す。
そして挙句の果てには喋りだした、と____。

「って...何なのこの現実離れした現象は...」

冷静に夢花が言い放つと、足元にいた日本人形がニコッと笑った。
「夢花様、あなたは花の巫女になられるお方なのですよ??まだわからないのですか??」
肩まである黒髪を揺らし、夢花を見上げながら人形は続ける。

「私は、日本人形の瑠璃と申します。夢花様の家系に代々お仕えしております。と、言いますのも夢花様の家系は花の巫女の一つ、白百合の巫女だからなのです。」

瑠璃が言うのはこうだった。

瑠璃は、二百年前の江戸時代から、白百合の巫女に仕えてきた人形で、夢花で二十五代目だと言う。
ただ、その血が夢花の母に受け継がれてなかったのだという。
その為、血が絶える事を恐れた夢花の祖母は、夢花にすべての能力を渡した___。
なので一応は夢花に血は受け継がれているという。
そんな夢花はもうすぐ開かれる「巫女祭り」に参加しなくてはならない。
なのでその為にも色々と準備が必要で___。

「なのでこの瑠璃、長期動かずにいましたが、この度は夢花様の為に復活いたしました!!」

瑠璃の説明に、夢花はポカーーンとしていた。
「は、花の巫女?お祭り?ちょ、ちょっと待って、な、なんなの??初耳だって!」

夢花の発言に、瑠璃もまたポカーーン。
「え???き、聞いてないのですか??」
「だから初耳って言ってるじゃない!」
夢花が少しムッとした口調で言うと、瑠璃はふるふると唇を震わせ、

「優華様ーー!?どうなっておられるのですか!!!」

と、大声でこんどは瑠璃が叫び、台所へ駆け出すのだった。