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第三十六話。

それはあまりにも突然、唐突過ぎる出来事だった。

私が部活から帰ってきたら、家に明日香やソフィーがいる。
いや、これは別に普通なのだ。突っ込むべきところはそこではない。
客間にいる二人と瑠璃、そして寝ている優美に声をかけようとした途端、事件は起こった…


まず、ドスン！！と凄い音がした。

そして「いてててて…」という声。

いきなりすぎて詳しくは分からなかった、が。
…何かが降ってきた。それだけはなんとなく理解できた。

「な、なんですの？いきなり体が浮いたと思えば落とされて…！！もう、本当に最近ついてませんわね…」
むくり、とその何かが起き上がる。




人だ。



人が落ちてきた。空中から人が。



普通の人なら叫んでいるであろう。が、私達は人形が動くという奇想天外、現実離れしたものを日夜見せつけられているのだからそういう事では驚かない。









ただ、一つ。






落ちてきたのはただの人ではない。
















あの日さらわれた花の巫女の一人だった。