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第四話。

「ええっとさー。」
階段を上がりながら夢花は自分の腕の中にいる瑠璃に言う。
「花の巫女って、他にもいるの？ほら、私のし、しら...」
「白百合の巫女ですっ！」瑠璃が声を荒げて言うと夢花は「そうそう、それ！」と手を打った。

「いますよ、色々。」瑠璃が言いながら、少し首を傾げた。
「色々って？？知らないだけでしょ？？」
夢花が言うと瑠璃はギクッとして引きつった笑みを浮かべる。
「ふふふ...そんな事ある訳無いでょう...？？」

階段を登り終えた途端、瑠璃は覚えていない事をはぐらかす様に夢花の腕から飛び降りた。
そして足早に夢花の部屋に向かう。
瑠璃がジャンプをしてドア開けた瞬間、「ああああっっ！！ちょっと待って！！！」と言う夢花の悲鳴にも似た大きな声が響き渡る。

だが、時すでに遅し。

ドドドドドドド！！ガララララララ！！！！

「キャアアアアアアアアアアア！！！！」

瑠璃の悲鳴とともに流れてきたのは、大量の本やCD、そしてゲームソフトだった。

「ごめん、私の部屋ってこんな感じでさ...私が先に行かないと入れないんだよね...」

大量の本、CD、ゲームソフトの山からひょこっと瑠璃は頭を出す。
瑠璃は一瞬ニコッと笑ったが、夢花をキッっと睨み空気を吸い込み、

「部屋ぐらいちゃんと片付けろやボケェェェエエエ！！！」

瑠璃が生涯で初めて、ブチ切れた日だった。