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第五話。

湿っぽい空気の漂う洞窟。
天井に空いた穴からは月の光が射し込んでいる。
月の光を浴びながら、「ククク...」と不気味に笑う女がいた。

「今宵は満月。丁度いい日だ...」
女は月から目をそむけ、くるりと振り返った。
「お主らもそう思うであろう？」

女がニヤニヤと笑いかける方には、二人の少女がいた。
二人は巫女服をきており、二人共同じ顔立ちをしていた。

「ええ、そう思いますとも。」
「巫女たちの力が増幅する...狩りがいがあるというものですね。」

二人は同時にニイィっと女に笑いかけると、女も「だろう？」と笑った。

「右京、左京よ...巫女狩りの日は近い。あと少し、あと少しなのだ...」

「楽しみですねぇ」
「本当に...」

二人は視線を交わしあい不気味に笑った。