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Re: ビンボー生活 ( No.2 )
日時: 2011/02/10 20:51
名前: 林檎 ◆61VSp9/g2M (ID: olAAS3wU)


「お早う御座います、柚木お嬢さま…」

私は貧乏になりたい。

だって、金持ちだって意味ないのだもの。

柚木は、ただひたすら食堂へ向かっていた。

それと同時に、なにか、何かが起こることを感じていた。

それが、何かなどは分からない。

だが————

それは、大変な事。それだけは分かっていた。

「…!あの方が来ましたね、柚木様。」

(ああ、もう、何なのよ…)

「何ですかー、無視ですか?
…、柚木お嬢さまー?
…、ゆーずき、柚木、柚木?柚!!!」

「何、何なのよ
誰が来たのよ…」

呆れ気味で振り返ると、そこには連がいた。

幼馴染の連だ。

柚木は何故かホッとため息をついて、またもとに戻った。

「お姉さまだぜ、柚木お嬢さま〜♪」

「はあ?姉が?
じゃ、お母様もいるわけね。
何の用かしら…、今度は。
嫌なことじゃなければいいけれど。
……、追い出されたりして?」

不意に勘が当たりそうで怖く、笑ってみる。

そして、またまた歩き出す。

「何処行くんだよ、さっきから。」

「食堂よ」

「なあんだ」

「何?」

「いいえ、何でもございませぇ〜ん」

意味あり気に物を言ってから、連は走り去って行った。