コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: +小学生魔法探偵+ ( No.29 )
- 日時: 2011/03/25 21:20
- 名前: 。+苺香+。 ◆IrmWJHGPjM (ID: JD5DDSYn)
—第15話—
部屋に戻った3人。
「あの人が笹原だっけ。詐欺師なのは確実だよね。」
「うん。萌美の録音機で撮ったの、再生してみよ。」
萌美はポケットから音楽プレーヤーを出し、再生ボタンを押した。
《家族持ちの奴はさ、ばれないようにと思って借金までして弁償するのよ。》
《今日、あいつの部屋に行って脅してやるわ。訴えるわよって。》
《もとは1500円だったんだけどね。15万って言ったら疑いもしないの。あ、そうそう、探偵とか名乗る馬鹿どももいたわ。》
≪なんですって〜!≫
萌美の怒りの声も入ってる。
≪まあまあ、確かにいらっとくるよね。≫
プツッ。ここで切れている。
「あいつ、北村さんのところに行くって言ってたよね。スタッフとかもよんどいて。」
「うん。」
それからしばらく経って、あの女は部屋を出た。
偶然通りかかったスタッフがそれに気付き、みんなは北村の部屋304に向かうことにした。
笹原は304に着いた。北村も警察沙汰にしたくないらしく、部屋に入れた。
3人を含め、旅館のスタッフたちは途中までみていたが——
物が割れる音が聞こえてきた。
「いこう!」
3人は用意されていた304のカギを手にドアの前に言ってカギを開けて中に入った。
そこには—
血まみれの北村。息はしているようだ。
「北村さん!大丈夫ですか?」
女の手には緑のビン。持ってきたのだろうか。
「笹原さん。何があったんですか?」
「弁償してって言ってるといきなり、襲いかかってきたの!びっくりしてそばにあったビンをぶつけたのよ。」
「ち…がいます…」
だいぶ弱っているようだ。
「ちなみに、壊れたブレスレットは何円でしたっけ。」
「15万よ。」
「どこで購入したんですか?」
「商店街。すぐそこのね。」
スタッフは北村の処置で忙しい。
「やっぱり。15万というのはうそですよね。」
「そんなことないわよ!小学生が大人を馬鹿にするの?いい加減にしないと警察呼ぶわよ!」
「どうぞ、呼んでください。」
「何?あなたたち、学校でひどい目にあうわよ?警察に行ったなんて知れたら。」
「ひどい目に会うのはあなたです。ブレスレットはそこの商店街で1500円で売ってましたよ?」
「ッ!証拠は?」
「ありますよ。見てください。」
萌美はケータイを見せた。
そこには笹原のブレスレットと、値段が書いてある紙。1500円の値段が付いている。
「ブレスレットが1500円でも、痴漢なのよ?150万なんて安いもんよ。」
「あなたの職業は—詐欺師ですね。」
笹原も萌葉の言葉に驚いたようだ。
「詐欺師?失礼な!それこそ証拠がないじゃない!」
「残念ながらあるんです。再生!」
《家族持ちの奴はさ、ばれないようにと思って借金してまで弁償するのよ。》
《今日、あいつの部屋に言って脅してやるわ。訴えるわよって。》
《もとは1500円だったんだけどね。15万って言ったら疑いもしないの。あ、そうそう、ちっちゃい探偵とか名乗る馬鹿どももいたわ。》
「こ…これは!」
「さっき、録音しておいたんです。あなたの部屋の前でね。」
「分かったわよ!お金は払うから今回は見逃してちょうだい!」
「できればそうしたかったんですけど、またこういうことをやると被害にあう人が増えるので。もう通報してますよ?」
「ッ—!何して…くれてんのよ!お金が必要だったのよ!お父さんが借金を残して出て言っちゃって…母が脅されてるの!」
「どんな事情があったって、こういうことはいけません。」
結局笹原は連行されていった。
北村は無事、家族のもとに帰宅できたそうだ。
事件は1件落着だが、3人の旅はまだ続く…