コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 、 Bashful Person. _*. ) ( No.4 )
- 日時: 2011/02/18 18:26
- 名前: 、璃瑚. ◆7.uwki1uEg (ID: 5RAlDtaS)
( 第2話 ) 初めて、初めまして。
「 今日からあなた達の担任の、鈴木雛です。よろしく 」
教室に入ってきたのは、凄く美人な女の先生。この人が、わたし達の担任らしい。
わたしは、女の先生が苦手だ。小学生のころ、好きな男の子が担任の先生に憧れていたのを知ってから、精神的に嫌っている。
ただ鈴木先生は、初めてこの学校に来たと言う。だから憎めないと言うか、何と言うか。まあ、仲良くしてやろうと言うか。
わたしって性格悪いなって、こう言うときしみじみ思う。
「 先生、結婚してるのー?彼氏いるー? 」
ひとりの男子生徒が、鈴木先生にプライベート質問をした。ちょ、おおい!一応女の先生なんだから、そういう事聞くなって…
「 してないし、彼氏さんもいないわ。欲しいんだけどねー 」
へえ…美人なのに居ないんだ。何か意外。
鈴木先生が答えると、男子生徒のほぼ全員は、目を輝かせて「狙える」とか、「よっしゃ」とか、口々に言っていた。
そりゃあ、美人だけど、性格悪そう…って、わたしが言える事じゃないけれど。
そんな時、男子生徒の中に、頬杖をついて窓の外を見ている人が居た。
男子生徒にも関わらず、話しに入ってないし、落ちついたような雰囲気だった。
へえ…まともな男子もいるもんだ。
そんな事思っていると、その男子生徒がわたしに気づいたのか、こっちを見た。
げっ、やばっ…。
わたしはすぐさま目をそらそうとした。
どうせ、何か言われる。嫌な顔される。そう思っているのに。
クスリと、彼はわたしに笑いかけた。
————え?
全然嫌がってる様子もないし、何にも言ってないように見えた。
何で初めて目があったのに、全く話した事もないのに、笑いかけてくれるの?
そんな彼の優しさに、わたしはドキンと来た。
彼が目をそらした後も、わたしは彼を見ていた。見ていたと言うか、目をそらせなかった。
こんな気持ち、"初めて"だよ。
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