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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- §あなただけ ( No.12 )
- 日時: 2011/03/17 21:43
- 名前: 祐希 (ID: xJuDA4mk)
//07.
——
朝とは打って変わって、放課後はとてつもない緊張感に襲われた。
なんたって、これから告白なんてものをするのだ。
生まれて初めての告白。——つまり、あたしにとってはこれが初恋。
多分、幼稚園の頃とかも好きな人はいたかもしれないけど、もう覚えてない。
記憶に新しい初恋。牧内くんは特別な人だった。
目の前には、江山くんと——牧内くん。
「——ずっと、好きでした」
頭の中で、考え事をしていたら、まひちゃんが先に言ってしまった。
あたしも言わないと……。
あ、れ? 言葉が出てこない。こんなときって、どんなこと言ったらいいの?
まひちゃん、どうしてそんなにすらすら言葉が出てきたの? あたし、まだ何も考えてなかった。
どうしよう、あたしも『好き』ってこと伝えないと。
「……でしたっ」
——いざというとき、声の出ないあたしが憎らしくて仕方ない。
『好き』の気持ちの一つも伝えられないまま、結局終わってしまった。
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