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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- §あなただけ ( No.46 )
- 日時: 2011/03/26 11:53
- 名前: 祐希 (ID: xJuDA4mk)
//15. …牧内side
朝岡さん。
もう、俺のこと……見てくれてないよね。当たり前だよね、こんな俺。
俺は最低だから、朝岡さんを傷つけてしかなかった。
だけど、俺だって……それこそ、やまと に負けないくらい朝岡さんのこと想ってた。
過去形じゃなくて、今だって。
でも、もう気付いてた。
朝岡さんの視線の先——朝岡さんは気付いてなかったかも知れないけれど。
朝岡さんはいつだって、俺の隣の……やまと を見てて。
もう、終わったんだ。俺は。もう一度なんて、できやしない。
だから、せめて——朝岡さんと やまと の想いが通じ合うように、俺は最後の線を切った。
もう二度と、俺は朝岡さんの一番にはなれないけど、それでも。
——朝岡さんの悲しい顔は、もう見たくないから。
「放課後、空いてますか——?」
ごめんね、朝岡さん。こんな騙すような真似して。
でも、これだけは言わせて。朝岡さんには言えなかった言葉……俺のなかで燻ってた言葉。
「——俺は、朝岡さんのこと……本当に好きだった」
そして、やまと も。
俺は、やまと だったから朝岡さんのこと諦められたんだからな!
やまと は、俺みたいなことすんなよ。絶対に、朝岡さんのこと傷つけんなよ。
じゃねーと俺、——許さねえから。
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