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その言葉をかけられた瞬間、何かが崩れ落ちていく音がした。
ていうか、いままでの練習時間とかで、少なくとも精神状態はもろくなってたんだろう。
もう——何をしたらいいか、分からなくなってしまった。

今まで何をしてきたっていうんだろう。　あたしは。

テニスが特別出来るってわけじゃないし、かといって足もそこまで速いとかじゃない。
そんなあたしは、「努力」でしか見せ場がなかった。
だから、ひたむきに頑張ってきたっていうのに。
——やる気がない、だって？


じゃああたしはいままでいったいなにをしてきたんだろうか、やるきいがいになにを？


いやだ、怖い、何かが崩れ落ちていきそうだ。　地面に足がついてない感覚。
怖い、怖い、あたしがあたしじゃなくなる感じがする。



——もう、壊れそうだ。