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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- §ほんとの言葉 ( No.101 )
- 日時: 2011/07/09 01:09
- 名前: 祐希 (ID: xJuDA4mk)
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走って逃げてきちゃったけど、あたし、あいつに嫌われちゃったかな。
だって、勝手に泣きつかれて、勝手に逃げ出して。
自分勝手すぎる。
今さら考えたって、過ぎちゃったことは仕方ないけどさ。
「——駄目だ、頭こんがらがる! ラジオ聞こ」
また、逃げるあたし。 やっぱ臆病者で弱虫だ。
そう心の中で毒づいても、弱虫なあたしはやっぱり逃げるしかなくて。
弱虫じゃなかったら、大嫌いな顧問もはっ倒すくらいの元気はあるのに。
『今日も始まりました! ————! さて、どんな悩み事が書かれているんでしょーか?』
陽気な女の人の声。
自然と心が落ち着いた。
いっかい応募してみようかな、どうせ悩み事なんて尽きることないんだし。
ぼんやりと考えた。
部活がうまくいかないこと。
胸につっかえてる何かの正体。
そばにいてほしいのに、いてほしくない。 矛盾してる気持ち。
全部、吐きだしちゃえばすっきりするかな。
そう思ったけど、何故かペンは動かなかった。
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