コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

§ほんとの言葉 ( No.103 )
日時: 2011/07/10 18:54
名前: 祐希 (ID: xJuDA4mk)


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 それから、何をしても中途半端で、当然部活だって勉強だってなかなかうまくいかなくて。あたし、こんな駄目な奴だったかな。何をやろうにも失敗してばっかで。

 そんなとき、お気に入りのラジオ番組でこんな放送をしていた。その内容は、ごく普通の悩み相談だったのだけれど、その悩みに妙な既視感を覚えた。



『 今日は、「何をするにも上手くいかない」という——くんのお悩みを解決しましょう! 』



 ——名前は聞き取れなかった。
 ああ、この人もあたしと同じことになってる。そんな根拠どこにもないのに、何故かそう考えた。——解決法、聞いとこうかな。そうすればいくらかマシになるかもしれないしな。



『 もしもーし、————です! 投稿ありがとう! 今回は貴方のお悩みを解決しまーす! 』

〔 ——よろしくお願いします 〕



 あれ、聞いたことあるかも、この声。聞いてて——安心する声。でも、ラジオを通してだと雑音が入り混じって何が何だかよく分からない。



『 ところで貴方のお悩みは、「何をやっても上手くいかない」ということでしたよね? 』

〔 いえ。 実は、僕の友達がそういった状態で、どうやったらそいつを助けてやれるかなっていう悩みなんです 〕

『 そうなの!? 友達想いのいい子なんだねえ 』

〔 そういう訳でもないです、 〕



 もっとこの会話を聞いていたい。そしたら何か分かるかもしれない。でも、眠気には勝てなくて、気付いたら意識は飛んでいた。