コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 古本少女! ( No.16 )
- 日時: 2011/03/17 21:12
- 名前: 月読 愛# (ID: OJbG5PHc)
(違うが……)
まぁ、話をもとに戻そう。
……
ののかの一件から、すでに一ヶ月が過ぎたが、未だに代物は発見されない。
六月という梅雨が来てイライラする季節に突入したばかりだった。
今も窓の外は暗い空で、厚い雲が覆い、昼間なのに電気が必要だった。
そして教室内は蒸していて、下敷きなんかで仰ぐ生徒が多い。
そんな中、ののかの本の研究内容を振り返ってみたりする。
*
「ここに座って」
そう古本少女は言って、またまた不思議な空間に通された。
座らされた椅子?もなにやら見覚えがあって、今回は地球ではなく、
火星らしかった。
惑星の上に座るなんて、なんだか失礼な気がしてならない。
征服者にでもなったかのようだった。
「待たせたわ。こっちへ」
どうやら隣の部屋———研究室=仕事場に移動するらしい。
ここを上ってといわれ、その物体を見上げれば、やっぱりこちらも見たことがある。
土星であった。ここはどれだけ広いんだろう……素朴な疑問だが。
きっと彼女に言ったら、
「宇宙規模だ」
なんて平然と言うんだろうな。って、僕は!
最近彼女の言動や行動が読み取れるようになってきた。
古本少女は、これも能力の一部というが……真実は誰のも分からない。
そんな妄想は宇宙の彼方へぶっ飛ばし、土星の周りの輪の上を歩く。
本来ならば、これは塵などで出来ているため、触れることもままならないが、なぜか歩けるというこれまた不思議な光景だった。
実際、土星の上を歩くことさえ普通じゃないんだから、慣れてきた僕は一体どうすれば……思考回路は完全に停止状態で、いい考えはまったく浮かばず、僕は。
「あきらめる」
「はぁ?」
「いや、独り言」
「ふ〜ん? 気持ち悪いわね」
「あ、そうかい」
それから、最近彼女の言葉を流すことにも慣れてきた。
こっちは助かる。
しかし、仕事場に着くなり早速驚いてしまった。
僕たちがすんでる地域そのものが小さな置物のように、小さくなって、透明のカプセルに入っていた。
こちらもそっくり、そのまま。
僕の家を探してみたりしながら、興味を示していると、古本少女はあきれたように溜息をつく。
腕を組み替えながら、近くにあった王様の椅子みたいなのに座る。
「これくらいで驚いてもらっちゃあ困るわ。これからもっと凄いことになっていくんだからね。覚悟なさい」
「うん……」
こうなると、僕はへたれキャラに変身。自分でも情けない……。
「今からあんたに仕事をしてもらう。でも、そのまえに指定の服に着替えてもらうわ」
そういうと、近くにあった赤いボタンを押し、その壁がくるっと回転。なかから服が出てきた。
「これって……」
「何?なにか問題でもあるのかしら」
「……ゴスロリだよね?」
「そうともいうわね」
今思ってみれば、古本少女はいつも黒色のワンピースを着ているらしかったが、(暗くて伺えない)
これはゴスロリを着ていたんだな。似合うというのが少し悔しいが。
現実だから仕方ない。