コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: トゥモロー&トゥモロー&トゥモロー(短編小説) ( No.19 )
日時: 2011/05/18 23:52
名前: そう言えばこしょうの味知らない (ID: LMtRhfuT)

今回のはヤバイ。正直こんな時間になるなんて思いもしなかった。

 全く、時間というものはどうして常に流れていられるのだろうか?
俺ならウン千年指を折り続けるなんて不可能だし、それだけでニヤニヤする変態野郎じゃ居られないのだ。 もしかしたら、コイツには目的が有るのかも知れない。それが何か分かるなら神だけど、たぶんコイツは終わりに向かっているのかも知れない。
終わってしまって、早くラクになりたい筈さ。
 しかし、俺たちを取り巻く地球が消えたってそれは終わりじゃない、もちろん宇宙だってそうだ。そうして終わらないまま、モタモタしてる間にまたそれらが誕生してしまって、結局は時間に終わりはない。事実上目的のなくなっているソイツはいったい何に向かうというのだろうか?そして、それは俺にも言える。今俺の空虚なもどかしさの苦が、何時になったら終わるのか、何時になったら楽になるのか。
そう考える概念すら、既に“尽きない運命”にあるのを気づきながら・・・・・・出口のない苦を順調に快走中、迷宮入りじゃよ。

 しかしねぇ、終わらせたい・・・・・・。
いつの間にか、そんなことを考える年になっていたんだねぇ、俺は。
 閑話休題。とにかくっ青春時代は悩みますよね? というのを遠まわしで表現。・・・やっぱこういうのがいけないのかもなぁ、だから文句言われるんだ。いや、こっち(作者)の話。


 今日は晴天。通学路には人っ子一人居ないなんともランニング日和。
一見爽やかな表現だが、学生にとって、その殺風景さはどことなく胃をキリキリ痛めさせる作用があり、この作用は顔の真っ青に比例するのだ。
しかし、また、それはある意味、俗世からの開放を意味することにもなり、世間への不満を散漫させ心の水平線がハッキリ輪郭を持つような感覚にしてくれる。主作用しか想像できなかった気分なので、つまりこれは副作用のようなものだろう。
 とは言うものの、実際は俺の目は血走っているので、そんな暢気で目的もなくノリで生きている不良のようなものが今居ならば、ぶっ飛ばすだろう。

 さて、今はですね・・・・・・不本意ながらも刻々と訪れる終末に抗うように、ペナルティーとオンタイムのフォレストをひたすら走り抜けていた。
いや、遅刻をかっこよく言うとそんな感じだと思うんだけどね、アハハ。

なんかその表現はチゲ〜だろっ なんて今回も色んな人に言われるんだろう。その対象は俺じゃないが。

「遅刻ぅ〜遅刻ぅ〜、もうっ! ズバリ兄貴はそろそろ留年じゃない?」
「何言ってんだ! 高校だけは出ねぇと笑われりゃぁ!!」

 先に哲学的に終末欲思考(みたい)なことを言ってしまったので、妹のこの言動には同意してもおかしくないはずだけど、それはそれである。 
幾ら何もかも終わって欲しいからって、人生踏み外してたまるかっ!! ってのも本音に近いのだ、根拠なんて聞くな。

「あ〜メイク落ちちゃうぜ〜こんなに汗かいたらぁ〜!!」
「学校ですれば良いじゃないかよぉ! てか金輪際メイクなんてすんなよ!」
「え〜!? 無茶言わないでよ」
「お前、早く大阪なおばはんになりたくないなら、そうしろっ!!」

 あまり単語の意味わかんないけど、ケバいんだよ、そろそろ。まぁ、こんな風にお互いにブーブー言いながら登校するのはいつも通りなので、あまり抜粋する必要はないので流すとしましょう。

 それからぜーぜー走りながら約3分、やっと目的地周辺となったので俺は少し歩くことにする。
さっきまで周りには誰もいなかったけど、ここらまで来るとさすがに高校生の数が増えていた。結構早く走ってきたのかもしれない・・・・・スゲーなぁと思うけど、果たして胸を張って良いものか少し悩むんですが・・・・・・。
 
 さて、俺の高校はもう目と鼻の先なので少し余裕が出来た。
でも中学はもっと先で、妹はまだ疾走しなければならない。全く、この妹は自他の首を絞めて快いのかしらと思う。

「じゃぁ、俺はここいらで・・・・・・遅れんなよ」
「りょ〜かい。じゃぁね・・・・・・・わぁ〜遅刻だ〜!!」

 我が妹はダッシュ再開。疲れを知らないのか走るスピードが全く落ちていない。丁度その調子はちょび髭をたくわえ、山まで飛び越えそうなあのオヤジと似ていた。あの敵に当たったら一発でひっくり返るのを見ると、あのハイテンションはもはや虚勢を超えたヤケクソなんじゃないかと思うよ。
 でもまぁ、本人はヤケクソ起こしてるわけじゃない。純粋に遅刻なのだ(いや純粋って・・・なんか違う。)

 ・・・・・しゃぁないだろーな。24時間にまとめられた数多の人生には近道ってのはホントにない。故に土管転送システムは存在しないのだ。

 自分で掘った墓は自分で埋めてくれ。俺を巻き込むな。ただそれだけを妹に求めているのですが。なんで分かってくれないかなぁ?えーと、つまるところは“俺”じゃなくてもいいだろって言ってやりたいんだ。
毎日同じ生き方しかできない俺に付き添っても何も良いことねーんだからって、その故”カラな自分”を呪っている節もある。
 けど・・・・・・・・・・・・。
そうは言えない俺が居いる・・・・・んですよ。
何に戸惑っているのかは分からない。けど言っちゃいけない・・・・・・らしい。
って、なんかよくわかんねぇよ・・・。


 ムテキビーダッシュの永久持久力により疾走し続ける妹が向こうに消えるまで、俺はそこで立ち止まって、不器用に思考を働かせていた。
決して分かりえない事をふと考えていたに違いない。

「ふぁ・・・そろそろ教室行くかな」
でも、そもそも今の俺に思いつくのって言ったら、出来るだけ考えない事・・・・・・なのかなぁ?