コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: トゥモロー&トゥモロー&トゥモロー ( No.25 )
- 日時: 2011/05/31 16:09
- 名前: そう言えばこしょうの味知らない (ID: LMtRhfuT)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id
「よろしいっそれじゃぁ参りましょう。れっつミーティング!!」
ユトリ先輩の掛け声の後、ボランティア部の初活動がひっそり成された。それは何処か弱々しく、強く抱きついた分だけ崩れ易い、何とも果敢ないものだった。
「じゃぁ。部活やりま〜す。君たち用意は良いかね?」
今回は床下部室を使用せず、そのまま吉野を横たわらせた剣道部室でやるらしい。吉野という人物を利用して剣道部員に同情を買い、そして所有許可をとる。実に上手い戦術だとは思うが、まぁ本人は狙ったわけではないだろうって当たり前か。
それにしても。これからあの床下部室をこの人数で使用とするならば、どうするのだろう。だってあそこに5人も入れる訳が無いし、そもそも入れるもんじゃない。
何か策はあるのだろうかなぁこの人には?
「一人以外完了です」
さっきから寄り添って様子を見ている、ある人物を見つめた。って、なんで俺がコンナニモ心配してやらねばならんのだ! コイツをっ。
ま、なにはともあれ、これからこの部は色々進化していくはず。今日の活動内容はまずその為の、自己紹介。
「それじゃぁ、お一人ずつ……といっても皆遠慮しちゃうだろうし、まずはあたしからねぇ」
「わ〜ぱちぱち。ユトリさんだぁ〜」
おお、そりゃぁいい。面倒なのが先の方が後々宜しい。俺のこの建前返事をそのまま受け止めた先輩は、「まぁまぁ静粛に」なんて言っている。
「こほんっでは改めまして。2年j組佐々木ユトリと申す。以後君達の部長であり、お姉様となる逸材よろしくね☆」
……何処かで聞いた覚えのある自己紹介に思わず顔が引きつってしまった。たしか俺が始めて床下部室を訪れた時にそっくりこのまま言われた気がする。今思うと“お姉さま”あたりは俺の容姿から判断したのかもしれないなぁなんて思う。まぁどうにしろ妹がいるから、姉はこっちから願い下げですぞっての。
それから5分くらい先輩の趣味の話に……やっぱメンドクサイなぁこの人。はい? 最近絵の勉強ですかぁ。俺は元から下手くそですからヤル気はねーです。
てか、空気読むために山で修行した方がよろしいんじゃないだろうか?
「とゆ〜ことで。来世には米国大統領になるつもりなので、よろしく」
「とりあえず。まぁ来世も諦めた方が良いと思いますの。てか来世も生きるんですか?」
あ〜何の話だろ。ボーとしてる間に話が進んでいた。しかもまたその内容が奇抜ですなぁ。うん、羨ましい訳が無い。
「はいっ。私お〜しまい。次はぁ〜純一君いってみようかぁ」
世間話を交えてかれこれ、やっとユトリ先輩の自己紹介が終わった。と言うより、とてつもなく長い哲学を聞かされた気分に近い気もする。これは実際に聞いてもらわなければ、分からないだろう。
「ども、2jの真田純一っていいます。以後宜しく。」
そう言えばここでほとんどお互いのコトを知らないのは清水と吉野だけだから、ほとんど二人宛の挨拶になるのか。 だが吉野はのびているから……いいよね。真面目故、慣れない睡眠学習で補ってもらおうじゃないのさ。
— 初めまして よろしく お願い します —
さて、この純一の挨拶に対して返事を返したのは清水一人だった。
ここで純一は何らかの返事をするべきなのだろうけど……やはり返事に詰まっているようだ。なんせ返事が軽く済む音声じゃないんだから、確かに奇妙だったり意味深に思うわな。
「あぁ。こちらこそよろしく」
返事には少し間があったが、純一なりに合点がいったのだろうか?
「はい、次はエイジ」
「あいっす……思うんですけど、俺の挨拶って必要ですかぁね」
「いらないわってことも無い。そんな感じ」
「はぁ。それじゃぁ。1j河合雄次。こう見えて男ですんで、そこだけは十分注意してくださいね」
「りょうかーい。じゃなきゃその繊細な心が傷付いちゃうもんね☆」
「だぁから、そーいう扱いをやめろと言っとるんですヨ全く! はぁ。とりあえず宜しくお願いします」
ちょっと拒否ったのは必要はないだろうし、ここでの自己紹介は無駄に疲れるからやりたくないだけだったんだ、ただそれだけ。
「つぎは〜〜〜ぁ。我が部でも一人の女の子っしみちゃんで〜す。ぱちぱちぃ〜〜」