コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: トゥモロー&トゥモロー&トゥモロー ( No.44 )
- 日時: 2011/07/17 11:03
- 名前: そう言えばこしょうの味知らない (ID: PDV9zhSY)
日の光に照らされ、床の色がハイオレンジ系色素にまみれた廊下を俺たちは歩く。そこにはり巡らされた大窓から注ぐ午前8:35の日光はその温かみのある廊下をさらに焼きにはいるようだ。めらめら燃える太陽こそ見えないが、その灼熱は健在なのだから悩ましい。
俺は廊下を歩いているだけで既に脳天が茹るように思えた。
もちろん、先頭を歩くユトリ先輩たち4人も同じくそうなのか、灼熱廊下に入ってから誰も気の利いた事を言わないくなった。せいぜい二、三言を交わして後は熱せられる頭を必死に手で隠している。そんな様を見て、既に汗まみれの亀島さんは
「アハハッみんな皿が乾くのを防ごうとする河童みたいだねぇ、アハハッ」
と言い出した。あなたも全身ヌメヌメなのだから同じくですね、アハハ。
さて、個人的感想は後は程にして、このめちゃくちゃな暑さに俺同様弱ってないか横目で清水を確かめる。
「……事務室ってたぶんクーラー効いてたりするからさ。もう少し」
予想通り。清水は俯きがちで歩みがグッタリしている。そんな彼女を応援しつつ、自分もこんな感じで歩いているに違いないので内心情けなく思った。まず運動しなさすぎ。
脂肪はとる気はしないが、それで健康になって暑さに負けないということはない。しかしだからいってこれから摂取しようとは思わない、だって亀島さんを見てしまったのだから。
クイクイといつもと同じ効果音がつきそうな引っ張り方をする。お馴染みではあるが、やはり緊張してしまうのは仕方ないことなのでしょうか?
— あっちいね —
…………教えてくれ、お前は何狙いなんだ。ひとまず、今俺の頭は別要因でメルティングなのですが。なんというか清水が○○○過ぎる、あれ伏せ字に。おかしい、俺の名字が入るはずなのに。実際口で言われたら心臓が止まりそうなのに。
「あぁ、そ、そうだな」
とりあえず適当にあしらうことにした。耐え切れず方向転換といった方がお似合いかもしれない。またしても個人的感情に浸ってしまった。そこまで脳に余裕ができる天候な訳ないだろうに。
「じゃぁ、こちらでお待ちください」
そういって紹介された部屋は……事務室なんか3つくらい入りそうな巨大空間。
ダンス教室? 有名どころの塾のような。その広さゆえ、ぽんぽんと使用用途が浮かばない。うちのボランティア部だけじゃどうにも占拠できそうにない。
そして次の瞬間俺は亀島さんが言うことに疑問を持つことになる。
それはきっと他の部員もそう思うだろうけど。でも本当のことらしい。
「それでは……他の学校の方も来ていますので失礼のないように」
「え? そうなんですか、日付がかぶっちゃたのかな」
「いいえ、皆さんには競って頂きたいのです。ですから敢えて他校とも日付を合わさせてもらいました」
「…………ボランティアを競うということ? でもそれって」
主旨違くないか?