コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: トゥモロー&トゥモロー&トゥモロー ( No.49 )
- 日時: 2011/08/21 15:59
- 名前: そう言えばこしょうの味知らない (ID: PDV9zhSY)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id
亀島さんが行った全体ミーティングでは、老人ホームならではの労りルールや憎いほどかわいい園児との接し方。それとピクニック大会のため、A,B,C,D班に割り振るあみだくじでの選考会も行われた。これは各校のリーダーでの事情なので、どれ、あたしの強運を底力から見せてくわよーっと腕まくって参加した。結果、A班の3グループに入った。
さっそく戦益を仲間に伝えに行く。
「強運万歳! 今年のお正月も、明治神宮で大凶引くなんてなかなかないグ・ウ・ゼ・ンなんだからぁ〜」
「偶然も積もれば山となるのではないでしょうか?」
「黒歴史誇示。実際に世間じゃこれに勝るストレス解消法はないと言われている。でもなんか今、典型的な矛盾を生んだ気がするのでもうこんな行為はしないようにするわ。そして新たにエイジを刹那的にヘイトすることにした」
「なぜに!?」
エイジと私のこのやり取りを聞きながら彼女は残念そうに顔を曇らせる。
「そうなんだ。ユトリ、“河合い雄次くん”達はA班。残念。折角再会できたのに、奇跡はなかなか起こらないものね」
「……あはは、またすんごい墓穴掘ったみたいねエイジ」
「舌噛んだだけであだ名が定着するが世の中なんて」
「単純に世間に認められてるのよ、プラスに考えなくちゃ!」
「定評が男の娘なんて親戚に合わせる顔がない。ついでに妹にも」
「ごめん。やっぱ何も言えないわ、私」
私にはちょとばかし話が重かったようです。先ほどのヘイトも強制終了。
「俺が騒ぎ立てたからか? まぁ間違ってないわけだしいいじゃん」
エイジの後ろで立っていた純一がニカニカしながら弄る。もちろんエイジは必死に後半部分を否定する。しかし、効くはずもあるまい。
「いい加減にしてくれ! もうその設定がキツイと思うんだ! 何よりもこの俺が!」
「俺はまだ良いと思うぜ。それに、まだ肌きれいだし、な♪」
「………………かぁぁぁぁぁぁぁっ!」
一瞬、エイジの顔が蒸気で真っ赤に湯だてられたかと思うと、まるで力尽きたと言わんばかりに上を向いて口からなんらかの煙を放出。あの煙が精魂に見えなくもないが気絶する理由なんてあるのかしら?
うぬ。なんか恋愛に疎いアタシでも、この二人ってなかなか良い関係だと思う。最近ではその類の基盤が出来上がっているようだし。決して悪いことじゃないはず。いつでも飛び込んで行きなさい。全力でバックアップするわ。グッジョブと親指を立てる。
さて、エイジがエンストした後、背中に視線を感じたのでそちらに振り向く。
友子だった。彼女は私たちを目を細めながら観察している。
私と目が合うと彼女は近寄ってきて陽気に口を開く。
「ホントに愉快な班になりそう。それじゃ私たちはB班対応だから、ね。で〜もこれも何かの縁。ピクニック大会の死闘、負けないわよ。ユトリ会長殿」
「ふっ、首洗ってまってるわよ。友子お嬢」
何はともあれ、私たちは初依頼。彼らが守備よく、もちろん私も動けるかどうか不安だけど、失敗するわけにはいかない。友子に会ったのは良い誤算だと思う。私が成長する結果と成長した証を見つけるいいチャンス。そうポジティブに考えないといけない。