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Re: Cherrytree road 〜桜の道〜 ( No.66 )
日時: 2011/04/10 16:19
名前: ハルナ (ID: WPJCncTm)

第七章  それぞれの気持ち

「ごめん、ね 真琴 くん・・・」
なにか言ってる…? 
おれは横で眠っている少女の寝言に耳を傾けた。
「いっぱい—迷惑かけて ごめんね…あ、りがとぉ—。」
まこ…? なんで彼女の口からまこの名前が…
「真琴、くん—。」
この後はすごく小さな声だったから 聞き取れなかったが、おれには好きだよって言ってるように聞こえた。
彼女の頬には涙が伝っていた。
—おれ は・・・
   ☆   ☆   ☆
あのあと、私はどうなったのだろう—。
目が覚めたときには、保健室にいた。
近くには保田がいて、事情をいろいろ聞いた。

—コンコンっ
ノックが鳴る。
「まこっ、えっ?よかったじゃん!!」
2人がハイタッチをする。
私が疑問に思ってるのを読み取ったのか、真琴がこちらに来て話す。
「リレー、3組が1位になった!」
「?!」
「転ばせられたのが認められたんだって!」
私は綺麗な笑みを浮べた。
「よかった!」
—一時的に失くしかけた感情はまた再び私に戻ってきた。

このあとにあった体育デーは、私はけがのため、欠場。
真琴くんは、男子リレーに出場する。
「帆原の分までがんばるよ」
真琴くんはそう言ってくれた。
「帆原、プレゼント。」
そういって見せてくれたのは—男子リレー優勝 と書かれた賞状。
真琴くんは—私とは違って、結果を残してくれたね。
毎日毎日 走って走って……。

—みんなから支えられて努力する真琴は、憧れだった。

—真琴くんの走り見たかったな。

ただ、気になることが1つある。
樹里は私を避けるような、態度だったこと。
—心当たりは、ない

怪我もだいぶ良くなったこのころは、もう夏休みだった—。