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Re: 白泉荘のひまつぶし(鬼ゴッコ開始しました♪ ( No.57 )
日時: 2011/06/01 17:18
名前: 紗夢羅 (ID: PR3Fak4z)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

1deyz.12

梓君が街中へと消えておよそ5分。
金時君が入れてくれた特性麦茶も飲み干し、口寂しいのでボクが買いだめしておいたカ○ピ○を開けた時だった。

カタカタカタカタカタカタ・・・・・・・・・・・

キーボードを凄い速さで連打する音が、モニターから聞こえてきた。
すぐさま目をやると、先程まで街中をウロウロしていた颯君が
某ネットカフェの一室でパソコンと睨めっこしていた。
・・・今は、パソコンと「睨めっこ」ではなく 
街中で「鬼ゴッコ」をしてほしいのだが。
そんなボクの願いが今の颯君に届くはずもなく・・

ズシャーーン!! ズドーーン!! ギヤァァァァァァ!!!!

開始11行目でこんな残酷ともいえる効果音を並べる話はまず少ない。
もちろんこの音の発信源は颯君だ。
今モニターを拡大した映像を見る所、あの凄まじいキーボードの連打音はタイピングゲームの物だったらしい。
・・・が、タイピングでこの効果音はないだろう・・。
と思った瞬間、颯君のモニターには「GAME SET」
と赤黒い文字が映る。それと同時に颯君は机にうなだれる。
「くそぉぉっ!ラスボスだったのにぃぃ・・・・」
タイピングにラスボスというものが存在するのか疑問だが、もうゲームは終了しただろう。これで彼も鬼ゴッコを再開して___________

「うしっ!ラスト1回〜♪」
待て待てぃ!
ったく・・いい加減あきが来た。

我慢の限界に達したボクは、携帯を手にして颯君の番号を呼び出す。
2回ほどのコールで気付いた颯君は、ディスプレイのボクの名に少しビクつきながらも通話ボタンを押した。

「・・・白さん?「ラスボスは強いようだなぁ〜?」うぐっ!!」
「今君がやるべき事はそれではないだろっ!!」
「ごごごごごめんなさいぃーーー!!!!!」
焦りをあらわにした颯君は、すぐさまネットカフェから退却して街中へと消えていった。
 
「んにゃっ?っわわわわあわわわわあわわわわあ!!!!」
「今度はなんだ?」
確認してみると、ファーストフード店の中にいたジュンキ君。
の隣に金時君の姿はなく、背後に律君。
いつのまにと思ったが、店の制服を着こなした律君が笑顔のままでジュンキ君を追いかけていたのだ。

「有山ジュンキぃっぃ!!待ちなさーい!!」
もちろんジュンキ君と律君は街中を走っているため、道行く人々が驚いた表情でその様子に見入っている。
「怖い怖い怖い!お母さぁぁぁん」
マザコン疑惑が上昇しそうな涙ながらのジュンキ君の訴えに、不覚にもボクはクスッと笑ってしまう。
「呼んでもお母さんは来ませんよぉっ♪おとなしく捕まってくださいねぇ〜☆」
運の悪い。神はその時眠りについていたのだろうか・・・
ジュンキ君が曲がった路地裏は行き止まり。
しかもその場所は地元でも有名なヤンキーのたまり場だった。
勢いあまってそこの独りにぶつかったジュンキ君。
「あ"〜?誰だテメェ・・・?俺様にぶつかるとはいい度胸じゃねぇか」
「ひいいいいいっ!ごめんなさ・・・」
踵を返したジュンキ君だが背後には律君が腕組みをして微笑んでいた。
「・・・^^。」 「・・・`´。」

つかの間の沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは律君だった。
「お兄さん?私の獲物なんですから、簡単には奪わせませんよ?」
「んだとぉ・・・?女だからって容赦しねぇぞ!」
と一人が律君に掴みかかろうとする。
しかし一瞬だった。 ドターンッ・・・・・!!!!
秘技背負い投げを律君が炸裂する。
「てめっ!よくもぉぉぉ!!」
ドサッ・・・・・
バックドロップをまたもや律君は炸裂。
その後も律君は次々と集団を倒して行き瞬間的にジュンキ君の腕を取って反対の方向へ走りだす。
「このまま相手をしていたらキリがありません!逃げましょう!」
「・・・・は、はい!」
その後少し広い所へ出た律君は、足を止めて振り返る。

「・・・?どうしました?律ちゃん・・・」
「ではあらためて・・・・
        有山ジュンキさん。確保ですっ☆」



・・・その後、状況が把握できなくて灰化したジュンキ君が元通りになるのは少し時間がかかったのである_______________


         逃走者 有山ジュンキ確保。

       残り逃走者9人。 残り時間47時間