コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪天! ( No.2 )
- 日時: 2011/03/29 14:58
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: 6sz9.CTE)
「あいよー」と、全身に黒い服を纏った彼女が気の抜けた返事を出して、今俺の背骨に顔をすりすりさせている彼女を引っ張って二人は整列した。俺がさせたんだけど。
うーん、こうしてみると凄いなコイツら。さっきは見えなかったけど、この黒い奴もちゃんと小悪魔らしい羽根がしっかりついてるし。
やっぱりこの二人、さっきの人形と同じ……なはず。しかし、なぜ俺の家に。傍迷惑だぞ。
しかし、黒い方はスタイルいいな。足長いし細いし。一応顔可愛いし。目つきは悪いが。白い方は、黒い方に比べるとぽっちゃりしてるな。まあ、世間で言う良い位なのだが。ほんわりしてるし。金髪長いなー。目が青いなー。
「ジロジロ見んな」
はい、突っ込みを入れられました。気を取り直して、質問。
「えーと、二人とも名前は?」
「自分から名乗れ」
「白月ーっ!」
お、おお。天使の方はあっさりと名乗ってくれたぞ。おまけに挙手までして。黒い方はさっきからぶっきらぼうだな。
仕方ないから、俺から名乗る事にした。
「俺は、木原咲だ」
「ダッセー名前」
なんだその感想は。そこの黒。確かに女々しい名前だが俺は嫌いではない。てかお前そろそろ名乗ってくれよ。
「オレは黒鈴だ」
て言うか一人称オレかよ。僕っ娘はまだ居る様な気がするけどオレっ娘って。そんなに居ないぞ。
「ところで、お前らなんで来たんだ?」
「えーと、追い出されました」
二人で揃って追い出されたって言われてもなー。どこから追い出されたのか詳しく説明して欲しいわ。主語つけろよ。
「どういう経緯で追い出されたのか詳しく」
「なんかお前態度悪いから追い出してやるー! だって、閻魔が」
質問すると、案外まともに答えてくれた黒鈴さん。確かに態度悪いな。人の家なのにソファに座ってテーブルに足乗っけてるし。しかしこんな奴を送ってくる閻魔も閻魔だわ。ここに送るな。
「白月さんは……?」
「私の名前呼んだ! もう付き合っちゃおうか」
「お断りします。ここに来た理由は? って事ですよ」
名前呼んだら付き合うってどういうカップルですか。お断りしたからちょっと彼女は拗ねている。可愛いけど答えてくれ。
「白月はねー、変態だから追い出された訳よ」
「は?」
いやいやこんな可愛い奴が変態って神様は天使の性格も選ぶのか。