コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 絶対君には恋しない ( No.47 )
日時: 2011/04/05 00:56
名前: とぅいら (ID: x9loXZsD)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?436920

第10話 あおいside

と言うことになるはずだったのだが。

「んぁーっ!よく寝たーッ!よし、それじゃあ日直、号令〜」

タイミング悪く先生が起きた。やばい眠いうえにイライラしてきた

あー確か次の時間は体育だっけ...。バスケかなんか...

「結局一睡もできなかった...」

しかも着替えなければ...。めんどくさい

「あのさ、あおいちゃん」

にこやかと言うかうざやかと言うかともかく笑顔で私は名前を呼ばれた

「もし良かったらついてきてくれない?」

「あの、すいませんが次体育なんで着替えなきゃ...」

呆れ半分、イライラ半分で答える。もちろん無理だと。

だが彼はそれを聞いているはずもなく。私の腕を引っ張って教室から出た

「ちょっ!あおい?!どこ行くのさっ!」

美咲の声に答える前に私は教室を出て、階段を走っていた

「ちょっと離してくださいよ!」

振り払おうと試みるが失敗。逆に強く握られる。

自分の手よりも大きな手が腕をつかんで引っ張っていく。

こうやって見ると自分の腕が細く見える

このままだと屋上にたどり着く。でも私の足はもう上がらない。

いつ転んでもおかしくない程に上がらないのだ

「————わっ!」

予想通り。階段に躓き前に倒れこむ。覚悟を決めてギュッと唇を強くかむ

......?痛くない。どころか何も感じない

ふと顔をあげると見覚えのある人がいた。


————ドクン————

大きく胸が鳴る。そしてとまらなくなり、速度は加速する。胸が壊れそうなほどに。

「ったぁ...あ、大丈夫?」

どうやら受け止めようとして私が倒れこんだらしく、私は痛みを感じなかった

胸の鼓動は速くなりそして音も大きくなって胸を締め付ける

先ほどまでの眠気はどこへやら胸の音が彼に聞こえないことを祈る

「えーっと...あおいさん??怒ってらっしゃいますか??」

——ドクン——

彼の言葉に反応するようにして胸がもっと苦しくなる

「...ぉ」

「お?」

「————怒ってない...です」

ぎこちないが喉元まででかかった言葉を口に出す

「え、あーっとですね...でも、その顔が真っ赤ですけど?」

その言葉にビクッと身体が震え、無性に逃げ出したくなった

「怒って...ない、です/////」

同じ言葉を言うだけでも大変で、苦しくて全てが初めて感じる感覚だった

どうすればいいのか分からなくて動くことが出来なかった

つづく