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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 絶対君には恋しない ( No.61 )
- 日時: 2011/04/17 20:42
- 名前: とぅいら ◆GrZxo9pGy. (ID: 9H03YzTC)
第13話 あおいside
「——俺に告ってよ」
鋭く、冷たいその目はジッとただ私の目から視線をそらさない
「べっ別にどうしても聞きたいわけじゃ「上村あおい」
言葉をさえぎり、静かに名前を呼ぶ。私の名を
頬杖を広い机についたかと思うと残念そうに私を見る
「まぁ、ちずるに返事してからでいいよ。待ってるし」
そう言うとガタリとイスに音をたたせて本を棚に戻す
そして出口に向かって歩き出したかと思うと一言
「あ、大事なもん渡してないね」
クルリと方向を変え、パタパタと小走りに走ってくると小さなメモを取り出した
「なっなんですか...」
「何?紙きれ1枚にビビッてんの?」
「なっそんな訳ないじゃ「じゃあ見ればいいだろ」
なんなんだろうかこの人は。いきなり告白しろだのなんだの...
イライラしつつもそっけなくメモを受け取る
「じゃ、もう来るなよ。すごい迷惑だから」
まるで一番世界で自分が偉いかのごとしに言うと図書室を後にした
「じゃあ自分が来なきゃいいのに...そんなの自由でしょ」
私はなにも騒いでないし、後から入ってきたのそっちだし...
なんだかんだ文句を並べつつ、紙をジーッと見る
何が書いてあるんだろう。どうせまた迷惑だとかかな?
特に期待も何もせずになんとなく紙をひらく。
そこにはフリガナまで書いてあった。大人のような字で、正直ちずるよりも上手い
「白井凍魔...」
ボソリとつぶやく。明らかに名前だ。ハッとして顔をあげ、隣のイスを見る
「...口で言えばいいのに」
ふと顔が浮かぶ。色も浮かぶ。そして思ってもないことを言う
少しだけだ。本当に少しだけだけど、彼が何か自分と似ている様な気がした
つづく
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