コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■お調子者の末路 ( No.101 )
日時: 2012/02/04 15:31
名前: ひろ ◆iSQNAQKEEo (ID: xJuDA4mk)
参照: わーい100レス感謝!


 自分で100レス踏んでしまってたひろです。泣きたい。しかし100レス企画なんて今さら需要ないと思うので普通に小説載せていきます。
 ちなみに私立入試が終わったのでテンションはちょっと高いよ!学年末テストが迫ってるなんて知らないよ!←



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 ※>>098の続きっぽい
 ※きゃらは>>098と同じです



「あああ、さっむい! 北路、ちょっと暖房点けろって」
「暖房のリモコンどこにあんの? ——あ、月島、お前の尻の下敷きになってんよ」
「嘘! あ、まじだ。すいっち、おん!」
「余計な台詞とかいいから早く点けてってば」

 俺の部屋で勉強会をしよう。そう提案したのは月島だったが、いざ机に参考書や教科書を並べてみると気が進まない。そんな月島を自前の缶ココアで殴る北路は、既に宿題を終わらせていた。
 いてえ、と小声で呟く月島に、北路が嘲るように笑った。

「はっ、だから月島は阿呆なんだよ。集中力すぐ切れるし」
「何だと! 俺だってやりゃ出来んだよ!」
「じゃあやってみろよ、出来るんだろ?」
「ふん、やってやるよ。俺の集中力にびびってんじゃねえぞ?」
「誰がびびるんだよ」

 そういった途端、月島は机に向かい始めた。確かに集中力自体はあるらしく、かり、とシャープペンシルをノートに滑らせる。何故か頭にはいつ着けたのか分からないカチューシャ。どうやら前髪をあげているらしい。
 温くなった缶コーヒーを煽る様は、常日頃の月島には到底似合わなかったが、今現在の月島には似合いすぎていた。
 同じく温くなってしまった缶ココアを煽った北路は、時折肩が動く月島の背中を眺めながら、参考書を開いた。

 ◆◆

 ——数十分後、北路は参考書をぱた、と閉じて立ち上がる。
 先刻からぴくりとも動かない月島に疑問を感じつつ、その背中に近付いて声をかけた。

「おーい、月島ぁ?」

 返事はない。はあ、と溜息を吐いた北路は、先程閉じた参考書を手に取り、月島のそのぴくりとも動かない背中に思い切り振り落とす。
 ぱあん、と派手な音が部屋中に響いた。

「ぎゃんっ!」
「寝てんじゃねえよ月島っ! 何のために机で勉強してんだよ! あんたが寝ないようにでしょうが!」
「すまん! つい寝ちゃってた!」
「つい、じゃねえよ! そんなんで定期テスト全教科70点以上なんて取れるわけないでしょ」

 北路がそういった瞬間、月島は自分が設定していた目標を思い出した。全教科で70点以上を取る、と自らの担任に堂々と宣言していたのだ。
 さあっ、と顔を青くする月島。そしてまた、机に向かって教科書を開き始めた。
 その背中は、もう先刻の威勢のいい月島ではなく、どこか疲れの見えるサラリーマンの背中のように北路の目には映った。——なんて寂しそうな背中なんだ。北路は微かにそう思うも、今助けてしまったら月島のためにならない、と自分に言い聞かせ、参考書を開き直した。

「あうう……北路助けてえ」
「助けない」
「うわあああああん」

 ◆◆

 ——そして死に物狂いで頑張った月島の今回の定期テストは、全教科65点以上70点以下という何とも惜しい結果に終わった。

「わあああ! 先生ごめんって! ちょっと調子のっちゃったんだって!」
「許さん」
「ごめんなさーい!」
「俺に謝るより、お前の勉強を見てくれた北路に全力で謝ってこい!」
「北路ごめーん!」

 下の階から響く月島と担任の声に、北路は教室内で静かに苦笑したのだった。