コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ▼. ぶるーすかい / 短編集 【お題募集】 ( No.63 )
- 日時: 2011/11/19 10:40
- 名前: 花瑚 (ID: SG7XrUxP)
【My secret love】
叶ってはいけない恋をしている。
誰にって?
禁断の恋をいといえば、兄弟か先生かってところだけど。
私の場合、それほど禁断じゃない。
きっと経験したことがある人も多いはず。
———友達と想い人が同じってことは。
■
親友の秋音は、しっかりしていて面倒見が良くそのうえ可愛かった。
その正反対の私は、臆病で人見知りしがちで顔も中の中ぐらい。
だけど私たちは、いつだって一緒にいてお互いのことなら何でも知っていた。
でも一つだけ、秋音にも言ったことがないことがあった。
それは…。
■
秋音に好きな人を打ち明けられたのは、小学校の修学旅行のときだった。
修身の時間はとっくに過ぎていたけど、布団の中でひそひそ2人で話していたら、
“今まで言ってなかったけど、菊池が好きなんだよね”
照れくさそうに耳打ちした秋音の声が、耳の奥で何度もこだました。
「……いつから…?」
震える声でそう聞き返すのがやっとで、ショックを隠しきれなかった。
“う〜ん小6になってからかなあ”
私は小2の時から想い続けていたけど、ずっと秋音には言えなかったのだ。
私たちはあまり恋愛の話なんてしなかったし、秋音はそういうのに興味なんてないと思っていた。
秋音は可愛くて、優しい。
そして私は菊池くんよりも秋音が大事だった。
私は当たり前のように、4年間の想いよりも、7年間の友情を選んだ。
あのときから胸の奥深くに封印した恋心。
■
秋音は小学校の卒業式の日に、菊池くんに告白した。
痛そうに笑って帰ってきた秋音の姿は、今でも胸に焼き付いている。
“好きな子いるんだって”
秋音は抱きついた私に、
“なんで綾野が泣いてんの”
そう聞いた。
■
それから中学校になった現在。
私は今もまだあの恋心を封印しているままだ。
秋音の方が大事だから。
それだけを理由に。
だけど。
■
菊池くんが転校することになったのを知ったのは、中2の夏だった。
秋音は未だに菊池くんに恋している。
“だから、今日菊池に告白する”
そう私に勇ましく告げて、
“ほら、綾野も行くよ”
私の手を強く引いた。
「な、んで」
“私ずっと知ってたから。でも、知らない振りしてた。
知らない振りしかできなかったんだ。
綾野が私の事とってくれたんだろうなって。
分かってたよ。ごめんね。だから、行こう?私と”
泣きながら、そう言う秋音を見て涙があふれてきた。
こっちこそずっと言えなくてごめんね。
ずっと気遣わせてたんだね。ありがとう。
□
告白した私は、前よりも強くなれた気がする。
あれから秋音とは以前よりも仲が良くなった気がするし、好きな人と想いが通じ合う嬉しさも知った。
‐*‐*‐
今度また遊ぼうね、秋音。
アメリカはどう?
楽しいだろうね。
じゃあ、また帰ってきたら連絡してよ。
菊池綾野
‐*‐*‐
