コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ダイスキっていいたいよ ( No.10 )
- 日時: 2011/05/05 19:47
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: iEydDqYB)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第5話
「え?莉環と陸君って知り合いなの!?」
「陸!!お前好きな人いたのか!?」
クラスメイトは一斉に陸と莉環に向かって質問を浴びせる。
莉環は思わずあたふたしてしまい杏那に助けを求める。
「杏・・・どうしよ!私新川君と昨日知り合ったばっかなのに・・」
その時だった。
「うるさいよ。」
一人読書をしていた男子が言った。
その一言で教室中が静かになる。
「光井さん困ってるじゃん。新川もなんか言ったら?」
陸は我に返ったように語りだす。
「えっと・・光井とは昨日知り合ったばっかり。中学も違うし。単に俺が一目ぼれしただけだよ。」
陸を囲む女子たちは納得いかないようだ。
「そんなこと言ったって・・莉環はどうなのよ?」
一人の女子が怪訝そうな顔で言った。
「えっと・・あたしは別に新川君のことなんとも思ってないよ。」
その一言でまた女子たちは陸への質問を再開した。
陸は悲しそうな顔で莉環を見つめた。
「あの・・・高科君・・さっきはありがとう。」
莉環は杏那と共に先ほど庇ってくれた高科大吾(たかしなだいご)にお礼を言っていた。
大吾は本から目を離し莉環を見る。
「別に光井さんを庇ったわけじゃないけど・・・うるさかったし。」
そして再び読書を始めた。
チャイムが鳴った。
みんな慌てて席に着く。
少したって牧野が入ってきた。
「はい。おはよう。」
そして諸連絡を話し始める。
あっという間にショートホームルームの終了のチャイムが鳴る。
「じゃあこれでショートホームルームは終わり!次の時間は自己紹介します。」
教室中からブーイングが起こる。
「昨日言ったでしょ?文句言わない!」
牧野はすたすたと教室を出て行った。
「莉環!自己紹介だって!何言う?」
杏那が莉環のもとへ駆け寄ってきた。
「まあ名前と好きなものと誕生日と・・・くらいじゃない?」
莉環は頭の中で何を言うか整理する。
杏那も考えているようだった。
「友達増やすチャンスよね!頑張ろう!」
二人はガッツポーズをすると自分の席へ戻っていった。
「じゃあ出席番号順ね」
1時間目の開始の合図と共に自己紹介が始まった。
出席番号1番は杏那だった。
杏那は席を立つ。
「小野杏那です。吹石中出身です。えっと、得意なことは料理かな?部活は中学の時はバレー部でした。よろしくお願いします。」
杏那はなんとも見事な自己紹介をした。
「杏那ちゃんってかわいいよね〜」
「モデルみたいだし!」
「小野って美人じゃね?」
男子からも女子からも好評だ。
——杏ってば出だしからうらやましい!あたしも頑張らなきゃ!
一人気合を入れる莉環だった。