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Re: ダイスキっていいたいよ ( No.12 )
日時: 2011/05/07 22:29
名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: iEydDqYB)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

第7話

「はあ・・・疲れた!」
放課後。
莉環は杏那と二人きりで教室に残っていた。
自己紹介が終わった後も授業についてのオリエンテーション、
学校案内などと忙しかった。
「明日から授業だし・・・。」
「まあ高校生だしね。」
杏那は単語帳から目を離さずに言った。
「もう杏ってば〜なんで初日から勉強してるの!今日くらいいいから。」
そういい莉環は杏那の単語帳を取り上げる。
「莉環!返してよ〜塾でテストがあるんだから〜」
二人が単語帳を奪い合いしているときだった。
いきなり教室の扉が開いた。
二人は扉のほうを見る。
そこには陸が立っていた。
「ちょっと・・光井、話があるんだけどいい?」
表情は今までに見たことがないほど真剣だ。
「あ、莉環。私先に下駄箱で待ってるね。」
杏那は気を使ってか荷物を持って慌てて教室を飛び出した。
ちらちらと莉環を見ながら。
「で、話って?」
莉環は少し緊張気味だった。
陸は語りだす。
「あのさ、光井『一目ぼれとか信じない』って言ったじゃん?光井はそう思ってるのかもしんないけど、俺は本気だからって言いたくて。」
莉環は返す言葉が見つからない。
「付き合ってとかは言わないよ。光井は俺のこと何も知らないだろ?だから少しでも仲良くしていって俺のこと知って欲しいんだ。友達からでいいからさ・・・」
陸は俯く。
「いいよ。確かに新川君のこと知らないもん。でも私が新川君のこと好きになることはないから。友達ならいいよ。」
陸は大きく首をあげる。
見る見るうちに表情が明るくなった。
「まじ!?友達になってくれんの!?」
陸は小さな子供のように飛び上がって喜ぶ。
それをみると思わず莉環も笑顔になった。
「光井は『好きになることはない』って言ったけど絶対好きになってもらうから!!」
陸はそう言った。
莉環の顔からは笑顔が消える。
「絶対ない。私恋は絶対しないから。」
少しの間沈黙が続いた。
先に口を開いたのは陸だった。
「何でそんなに頑なに拒むのか知らないけど俺はそんなの気にしないから。」
そう言い陸は笑顔でウィンクする。
「それと今日から俺のこと陸って呼んで!莉環って呼ぶから。」
陸は言いたいことを全て言うと
スキップをしながら教室を出て行った。
「ちょ、いきなり何なの!?」
莉環は思わず一人で叫んだ。