コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ダイスキっていいたいよ ( No.22 )
- 日時: 2011/06/24 21:03
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: zXyKVICa)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第13話
「え!?もう杏行っちゃったんですか!?」
時刻は午前7時。
莉環は昨日の杏那の様子が気になっていたため
珍しく早起きして杏那の家まで迎えに来たのだ。
「そうなの。なんか用事があるって。」
杏那のお母さんは申し訳なさそうに言った。
「わかりました。朝早くにすみません。」
莉環は杏那のお母さんに頭を下げると学校まで走った。
学校に着いたころには莉環の髪は乱れ、
息も上がっていた。
時刻は7時20分。
それにしても早すぎる。
——なんで杏こんな時間に来たんだろ・・・?
疑問を抱きながら莉環は教室へたどり着いた。
「おっはよ!」
元気よく挨拶をして教室へ入る。
教室にはすでに杏那と葵と大吾が来ていた。
「おはよ」
杏那に向けて挨拶したつもりだった莉環だが
挨拶を返してきたのは大吾だった。
「あ、高科君おはよ。」
戸惑いながら大吾に挨拶し、杏那と葵のもとへ歩み寄る。
「杏、小池さん、おはよう。」
しかし二人から返事は返ってこない。
——聞こえなかったのかな?
莉環は先ほどよりも声を大きく言った。
「おはよ!」
杏那と葵は振り返った。
「朝から大声出さないでよ。テンション下がる。」
杏那は莉環を睨みながら言った。
そして杏那と葵は会話を再開する。
「ごめん・・・・」
今まで杏那がこんな態度をとったことがなかったため莉環は驚きへこんだ。
——あれ・・・?杏やっぱり怒ってる・・・?
莉環はどうしてよいかわからず、
席に着いて読書を始めた。
8時を過ぎるとクラスメイトが次々と教室へ入ってきた。
多くの女子が荷物も置かずに杏那と葵の元へ行く。
莉環は結局千里が来るまで一人だった。
「莉環!おはよ。あれ?杏那は?」
莉環は黙って杏那たちの女子の輪を指差す。
「あれ?小池さんといる・・・まさかけんかでもした?」
千里は鋭い。
「ううん。特に。でもあたしが何かしたんだと思う。杏がこんな態度とったことないし・・・。」
千里は熱心に話を聞いてくれた。
「まあ今はそっとしとけばいいんじゃない?」
「うん・・・・。」
莉環はあまりこのことについて考えないことにした。