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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ダイスキっていいたいよ ( No.23 )
- 日時: 2011/07/02 20:51
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: zXyKVICa)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第14話
その日杏奈は莉環を徹底的に避けた。
莉環が話しかけてこようとすれば咄嗟に葵を元へ行き、
莉環の視線を感じても全く目を合わせなかった。
莉環は耐えれなかった。
「何でだろう・・?本当にあたし見に覚えがないの。」
放課後。
千里と二人で帰っていた莉環はずっと我慢していた涙を流した。
千里は黙ってその背中を摩る。
「あたしにも何があったのかわからないけど、とりあえず今は待っとこう?」
莉環は泣きながら肯いた。
「ねぇ今日一緒にショッピング行かない?」
莉環が涙を流していた頃
杏那は葵と帰っていた。
「うん。この前断っちゃったしね。ごめんね。」
「いいよ。気にしないで。」
二人は大きなショッピングモールのある方向へ歩き始めた。
「それにしても杏那ちゃんがあんなに徹底的に光井さんを避けるなんて思わなかった!」
葵はおもしろそうに言った。
「う、うん・・・・まあ莉環のことなんてどうでもいいし。」
杏那は下を向きながら言った。
正直ここまでひどいことができる自分が信じられなかった。
あんなに大好きだった莉環にこんなひどいことをする日がくるなんて思わなかった。
だが杏那はどうしても莉環が許せなかった。
そう思うと何をしても平気だったのだ。
「まあ私もあんまり光井さん好きじゃないけどね。」
葵が先ほどと全く違う表情で言う。
「陸君の気ばっかひいちゃってさ。好きじゃないならはっきりしてほしいよ。陸君のこと好きな女子なんて山ほどいるんだから。」
「陸君だけじゃなくて高科君の気もひいてるよ。」
杏那はもう俯かなかった。
顔を真っ直ぐ上げ
自信たっぷりに言った。
「えー!?そうなの?ただの男好きじゃない。」
杏那は変わってしまっていた。
もう前のような優しくてしっかりものの杏那ではなかった。
杏那の後姿は
嫉妬心に満ち溢れていた。
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