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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ダイスキっていいたいよ ( No.27 )
- 日時: 2011/07/09 22:42
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: zXyKVICa)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第17話
体育倉庫から全力疾走してきた莉環は
教室の前に着いたころには大きく肩を揺らして息をしていた。
勢いよく扉を開ける。
真っ暗な教室の中にはただ一人、杏那が立っていた。
「杏・・・・」
「ごめん」
莉環が話そうとした時、先に謝ったのは杏那だった。
「莉環、今まで本当にひどいことしてごめんなさい。私どうかしてた。
人気者の莉環に嫉妬してた。本当ばかみたい・・・・。」
「ううん。あたしのほうこそごめん。知らないうちに杏のこと傷つけてて。でもね、私の親友は杏しかいないんだよ?だからだから・・。」
莉環が慌てて言おうとした時だった。
「私から言わせて。もう一度親友になってください!」
杏那が頭を下げ莉環の前に手を差し出す。
「当たり前でしょ!あたしだってずっとそう思ってたんだから」
莉環は杏那の手をとり振り回した。
「ちょっと、莉環痛いってば・・。」
「あはは」
二人は泣き笑いした。
仲直りしたのだ。
教室の扉の影では陸が笑っていた。
「良かったな」
帰り道。
すっかり遅くなってしまった二人は途中まで陸と帰った。
陸は電車で帰るため途中の駅で別れた。
莉環と杏那が一緒に帰ったのは久し振りのことだった。
「ねえ莉環聞きたいことがあるんだけど・・・」
「何?」
少し間を空けて杏那が言った。
「莉環と高科君って仲良いの?」
「へ?」
莉環は思わず変な返事をしてしまった。
「あの、前二人が楽しそうに帰ってたのみたから・・・・」
よくみると杏那の顔は真っ赤だった。
「気になるの?」
莉環はからかう。
「えっと・・・ちょっと・・・ね」
こんな杏那の様子は初めて見た。
「じゃあ教えてあげる!」
莉環がそう言ったときだった。
「俺の口から言わせて。」
目の前に大吾が立っていた。
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