コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ダイスキっていいたいよ ( No.31 )
- 日時: 2011/07/12 00:16
- 名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: zXyKVICa)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第18話
第三章 裏切り
翌日。
学校では久し振りに莉環と杏那と千里が集まっていた。
話題は杏那のこと。
昨夜突然現れた大吾は
杏那を連れ出し公園で告白したそうだ。
杏那もずっと大吾のことが気になっていたそうで二人は晴れて付き合うこととなったのだ。
「いやあまさか二人が両思いだったなんてね。あたしが協力するまでもなかったよ。」
莉環はとても嬉しそうだった。
千里も大喜びだ。
「このなかで一番杏那が早く彼氏できるなんてね。本当幸せ者!」
「やめてよ〜」
杏那はそう言いつつもとても嬉しそうだった。
その時、タイミングよく大吾が登校してきた。
「あ、高科君!おはよう。」
杏那より先に莉環と千里が挨拶する。
「あ、おはよ。」
大吾はいつもどおりそっけなく挨拶すると杏那を見つめた。
「杏那おはよ」
「おはよ」
大吾は杏那に優しく微笑みかけると自分の席へ着いた。
杏那の顔は完熟トマトのように真っ赤だ。
「杏、呼び捨て!杏那だって。よかったね」
「早速ラブラブで暑くなってきた!」
二人はその日容赦なく杏那をからかった。
放課後。
莉環は千里と下校していた。
杏那は早速大吾と二人で帰っていった。
「あの二人が付き合うとは思わなかったよね」
「うん。でもよかったよ。」
まるで近所の高校生カップルをはやしたてるおばさんのような会話をしながら二人は歩いていく。
「あ、ちさ!今からあたしオススメのカフェいかない?」
「行きたい!もちろん莉環のおごりよね?」
「何でよ〜」
二人は杏那から幸せをわけてもらったかのように
元気でいつもより楽しそうだった。
「ここをこう曲がったとこにあるんだけどね」
莉環が曲がり角を曲がったときだった。
いつかのようにまた前を見ていなかった莉環は
前方から勢いよく走ってきた男の子に激突した。
「痛っ・・・・」
莉環は頭を摩りながら立ち上がる。
「あの、すみません・・前見ていなくて」
「こちらこそ」
その男の子は立ち上がった。
そして莉環をまじまじと眺めると顔色を変えた。
莉環も同様に顔が青くなる。
「まさか・・・莉・・環・・?」
「逞なの・・・?」
莉環たちの後方からその「逞」と呼ばれる男の子を呼ぶ声が聞こえる。
「逞?何してるの?ま・・・」
その子も莉環を見るなり声を失った。
「莉環!!」
「くるみ・・・・」
突然の出来事に千里はただきょろきょろするばかりだった。