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Re: ダイスキっていいたいよ ( No.33 )
日時: 2011/07/18 18:22
名前: 柚莉愛 ◆VoHZnMKTK2 (ID: LI/icqd3)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

第19話

「莉環・・・久し振り。よかったらちゃんと話がしたいんだけど」
「くるみ」と呼ばれた女の子は莉環に尋ねた。
「あたしはくるみと話すことなんて何もないから。」
莉環はぶっきらぼうにそう言った。
「お願い。私あの日のことまだ謝ってなかったから・・・」
その様子を伺っていた千里が言った。
「私帰るね。友達でしょ?ごゆっくり。」
千里は後ろを振り返ると帰っていった。
「莉環行こう。」
莉環は促されるままにカフェへ入っていった。

「莉環元気だった?」
カフェへ入った3人は席に座り注文を終えた。
「うん」
莉環は二人と目をあわそうとしない。
「莉環、聞いて。私と逞はあの日のこと後悔してるの。本当にごめんなさい。」



2年前の冬——
「行って来ます!」
中2の莉環は毎朝寝坊することなく登校していた。
「行って来ます」
丁度莉環が家を出た時、隣の家に住んでいる藤沢逞(ふじさわたくま)も家を出たところだった。
「あ、逞!一緒に行こうよ。」
「おう」
莉環と逞は小さい頃からの幼馴染だった。
そんな逞のことを莉環は物心ついたころから好きで、
三ヶ月ほど前に晴れて付き合うことになったのだ。
二人は楽しそうに話しながら登校した。
「あ、光井先輩と藤沢先輩だよ」
「いいなあ!いつもラブラブだよね」
この二人は誰から見ても憧れのカップルだった。
莉環は逞が大好きでたまらなかった。

「おっはよ!」
上機嫌の莉環は仲のよい杏那と牧野くるみの元へ駆け寄る。
「莉環おはよう。朝からラブラブ!」
杏那とくるみが莉環をはやし立てる。
だがそんなことも気にならないくらい莉環は幸せだった。
杏那とくるみは美人で成績もよく、
いつも優しい莉環にとって最高の親友だった。
このとき自分は世界一の幸せ者だと莉環は思っていた。
まさかすべてが崩れるなんて・・・
全く予想していなかった。