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Re: ダイスキっていいたいよ ( No.41 )
日時: 2011/08/16 18:32
名前: 柚莉愛 (ID: LI/icqd3)

第24話

5時間目は化学だった。
しかし先生が出張でいないため自習になった。
「やった自習!俺何もしないし」
陸が化学の教材を机の中に入れながら言った。
——なんか答えなきゃ・・・
莉環は昼休みに杏那から言われたことを思い出した。
「じゃああたしと話す?」
ほんの冗談のつもりだった。
しかし本気にした陸は大喜びで返事した。
「まじ?莉環からそんなこと言われるなんて思わなかった!」
今さら冗談だと言えない莉環は笑いながら答えた。
「そう?じゃあ陸の中学の時の話してほしいな」
「わかった。じゃあそのあとは莉環の話してよ」
一瞬返事に迷ったが莉環は答えた。
「いいよ。」
そうして二人は授業終了のチャイムが鳴るまで話続けた。

「陸は名前が陸だから陸上部に入ったらしいよ」
「陸には中学生の妹がいるんだって」
「高科君と小学校の時から一緒らしいよ」
帰り道。
久し振りに一緒に帰った杏那に莉環は化学の自習で陸と話したことを報告していた。
「それでね陸ってばね・・・」
莉環の言葉を杏那が遮る。
「わかったよ。もういいよ。莉環ってば30分以上も新川君のこと話してるよ?」
「うそ?まだまだこれでも言い足りないよ?」
莉環にとって時間はあっという間に過ぎていた。
「それだけ新川君に興味を持ってるってことはもう好きなんじゃないの?」
いつもなら即答で否定する莉環だが今日は違った。
「どうなんだろう・・・でも逞に恋したときとは違う気持ち。陸のことは嫌いじゃないけど。」
「好きって気持ちにも色々あるからね」
——そろそろ莉環も認めるかな?
杏那は莉環に恋について講座を始めた。