コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ダイスキっていいたいよ ( No.57 )
- 日時: 2011/08/25 00:07
- 名前: 柚莉愛 (ID: LI/icqd3)
第30話
ご馳走を食べ終えた。
「ねえゲームで勝負しない?」
千里のこの一言でテレビゲームで対戦することになった。
「その前に夕刊来てるか見てくる。」
莉環は玄関へ向かった。
家を出ようとした時、扉が開いた。
「渉!?」
外から帰ってきたのは渉と見慣れない女の子。
どうやら彼女らしい。
「げっ・・なんでいんの?」
渉が顔色を変える。
「何でって今日はあたしの誕生日会するって言ったじゃない。」
莉環はその子をじろじろ眺める。
小顔でスタイル抜群、色白で肩までくらいの髪をゆるく三つ編みにしている。
莉環はあまりのかわいさに驚いた。
「あなた渉の彼女!?渉にはもったいない!」
その子は慌てて自己紹介した。
「えっと・・・私渉君とお付き合いしている」
その子がしゃべっている時、
リビングから陸が来た。
「ねえ莉環トイレどこ?」
女の子と陸が見つめあう。
少しの間時間が止まった。
「え〜!?」
二人の声が重なる。
「何で深雲がいんの?」
「陸こそなんで・・・?」
莉環と渉には状況が飲み込めない。
恐る恐る莉環は陸に尋ねた。
「あの、お二人の関係は・・・?」
「兄妹です!」
二人の声が再び重なった。
深雲(みく)と呼ばれた陸の妹、かつ渉の彼女は
リビングに案内された。
始めはぽかんとしていた深雲だったが、
すぐにみんなと打ち解けた。
「深雲ちゃんって良い子!こんな子が渉と付き合ってるなんて・・・・」
莉環はまだ信じられない。
「そんな・・渉はとても優しいしかっこいいです。」
途端に渉の顔が真っ赤になる。
「逆に俺は渉みたいな紳士が深雲と付き合ってるっていうのが信じられねえよ。」
陸と渉は短時間ですっかり話が合ったようで、
仲良くなっていた。
「陸だって莉環先輩みたいにかわいい人と付き合ってるんでしょ?
先輩、こんなやつですみませんね」
そう言い、深雲は頭を下げる。
その場から笑いが吹き出た。
「違うよ。新川君は片思い。振られてるの。」
杏那が笑いながら言った。
「いつかは付き合うけど」
陸が小声でつぶやいた。
「陸、妹から呼び捨てされてんの?」
大吾がからかった。
「うっせえ。小さい頃からなんだよ。」
「だって陸はおにいちゃんに見えないもん。」
深雲が陸に向かって下を突き出した。
莉環たちは時間が経つのを忘れて楽しく会話した。