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Re: ダイスキっていいたいよ ( No.67 )
日時: 2011/09/02 21:30
名前: 柚莉愛 (ID: BuoUCzPG)

第32話

莉環は陸に連れられて、ゲームセンターに来た。
「ここってゲーセンだよね・・・?」
莉環はなぜここに連れてこられたのかわからない。
陸は莉環を振り返ると少し顔を赤らめて言った。
「そうだよ。前、俺莉環と一緒に誕生日プレゼント買うって言ったじゃん?俺、得意だからここで莉環の好きなもの取ろうかなって。」
莉環はその言葉を聞いて胸がどきっとした。
「嬉しい!あたし、苦手だから・・じゃあよろしく」
そうして莉環は欲しいものを探し始めた。

「これがいいな」
莉環が指したのはパンダのキャラクターの抱き枕。
大きめで取りにくそうだ。
「まかせときっ!」
陸は早速お金を入れてやり始めた。
しかし一回目は見事はずれる。
「おしい!」
近くで見守っていた莉環は思わず呟いた。
陸は再びお金を入れる。
しかし再び外れた。
その後も陸は何度も挑戦した。
だがなかなか取れない。
「陸・・お金かかっちゃし違うものでいいよ?」
莉環はそう言った。
しかし陸は再び挑む。
そしてついにパンダの抱き枕が取れた。
「やったあ!」
二人は飛び上がって喜ぶ。
「陸、本当にありがとう。嬉しい。あたし一生大事にする。」
陸はその言葉を聞いて笑顔になった。
「遅くなったけどおめでとう。なかなか取れなくて情けないよな」
「ううん。そんなことない!陸、すごいかっこよかったよ。」
陸は莉環の目を見れなくて思わず反らした。

「莉環・・・?」
その時誰かが声をかけた。
莉環は振り返るとくるみが立っていた。
「あ、くるみ!」
「莉環の友達?俺、あっちで座ってるから二人でちょっと話せば?」
「ありがと。そうする。」
陸は少し離れたベンチに座った。
陸がいなくなったと同時にくるみが勢い良く莉環に抱きつく。
「おめでとう莉環。彼氏できたんだね。さっきのイケメン君彼氏でしょ?パンダのぬいぐるみなんてとってもらって!で、いつから?」
莉環は慌てて否定する。
「違うってば。クラスメイト。これは誕生日プレゼント。付き合ってないから。」
「え?そうなの?ほんとに?だって莉環が男子とデートなんてありえないじゃん。」
くるみは納得いかないようだ。
莉環は迷いながら説明した。
「うーん・・・なんていうか陸といて楽しいの。二人で回ろうって言われても全然いやじゃなかったしむしろ嬉しかった。でもすきなのかはわかんないや。」
くるみは優しく微笑んだ。
「そっか。でも未来の彼氏さんだろうね。だってさっきの莉環の顔、逞と付き合っていた頃と同じだったし。」
そういうとくるみは手を振って去ってった。
「どういうこと・・・?」
莉環は意味が分からず一人立ちすくんでいた。