コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: リバーシブル ( No.37 )
- 日時: 2011/04/29 20:49
- 名前: 北野(仮名) (ID: x1YwoWnh)
- 参照: 二つに分かれます
残り時間三分を切りました。
パズルモードに移行ます。
問題難易度、制限時間を最低ラインに引き戻します。
来たああああぁぁぁ!!!!!!!!!
これだよ待ってたのは。
やっぱこう来ないとな。
さあこいや!
ネクスト・クエスチョン
世界の中心にいる虫は?
よっしゃ楽勝!
一気に片をつける。
せかいの中心だから・・・「か」つまり「蚊」だ
一気に答えを送信する。
もうこれで終わりだ。
アルファベットではなく、日本語でどうぞ。
しまったああああぁぁぁ!!!!!!!!
さっきのGHQのせいだ。
SHIFT押したら大文字になること知らなかったせいで・・・
焦れば焦るほど本当に混乱してくる。
本当にもうだめなのかもしれない・・・
諦めたい。これができなかったからって・・・
俺がどうにかなる訳じゃあないし・・・
たった数発ミサイルが撃たれて、
都市が壊滅して、親がいなくて路頭に迷うこど・・
「それだけは・・・絶対にだめだ」
自分だって分かってんだろ!
親がいない辛さが、あの喪失感が・・・
諦めるな!前を見ろ!!
後ろ向いてる時間は無い!下向いてる時間はもっと無い!!
悩んでる時間はもったいない!!
立ち止まっていい訳無い!!
なんとかできるのが俺一人?
それがどうしたっていうんだ。
まだなんとかなるかもっしれないじゃないか。
制限時間、残り十秒です。
そんなことと戦っている間に、時間は刻一刻と流れている。
「紫表、問題解け!」
治の声が聞こえる。
「烏丸、あと十秒!」
部長だって見てんじゃん。
「おまえなら、できるだろ」
これは・・・代介だな。
「やっちゃって!」
沙羅が代介に続く。
「紫表兄!がんばって!」
家族も支えてくれている。
「紫表君!きみだけなんだ!!」
伊達の声が聞こえる。
このゴールデンウィークを通して知ることが出来た。
部長は名前だけなんじゃない、
基裏にだって覚悟することのできる強さがある、
代介はやる気無いわけじゃないし、
治はただのナルシじゃない、
沙羅がハッキングできるからって悪人じゃない、
伊達先輩も、容姿だけの腹黒い人なんかじゃなかった。
この問いは、さっきまでの龍牙と同じだ。
自分が大切だと思っている物を崩そうとする。
絶対にさせない。
残り3秒
ネクスト・クエスチョン
伊達家には財産がある
それは家にある
それは世間にある
それは社会にある
それは世界にある
そう、それはどこにでも
あるのだ
だが、一体どれほどの
者が、その財産に
気づくことなく
過ごしているのだろうか
私はそれが残念でならない
その答えは何か?
問題が出た瞬間、パチーんという音がする。
紫表はすでにエンターキーを押している。
やけくそで押した訳じゃあない。
ただ他の者に見えなかっただけだ。
自分の出来る最速の速さで、超速戦闘を使い、
すぐさま答えを入力したのだ。
紫表以外の者は答えどころか、
問題を見ることすら出来なかった。
「残り2秒」そこでカウントダウンは止まった。
「自分の世界ぐらい、守ってみせる。今度こそ・・・」
太陽はもうすでに、南へと高く昇っていた。
ここが太陽の、そして、ゴールデンウィークの
折り返し地点だ。
廃工場の窓から一斉に日が射しこんでくる。
さっきまでの寒いものではない、心地よく暖かな風も
吹きこんでくる。
誰かさんの凍った心にもようやく春が来たようだ
続く
________________________________
紫表「長かった・・・」
伊達「ゴールデンウィークはまだまだ続く」
基裏「次回紫表兄が大変なことに・・・」
小島「またやっかいごとか?」
治「その辺は秘密っす」
代介「乞うご期待」
沙羅「・・・あたしせりふ無し!?」