コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: リバーシブル ( No.53 )
- 日時: 2011/06/18 20:22
- 名前: 北野(仮名) (ID: YA8nu/PY)
=第四十二話=勝負勝負!
「家に帰る・・・決心できた」
前置きを一切置かず、俺はそう言った。
あんなことがあった直後だったからどんな反応をとるかは謎だったが、
思いたったが吉日という言葉を信じてそう告げた。
何かしらの抵抗があるかと思ったが、以外にもその申し出を聞くと、
幾分か明るくなったように見えた。
「そうかい」
零花様は余計な詮索は入れなかった。
そんなことがあって俺はようやく、家に、家族のもとに戻った。
〜〜〜回想終了〜〜〜
バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタ!!
床が揺れているのを感じる。一体何人の人が走ってんだ?
ある種いやな起こされ方をした紫表は、未だに体に残る痛みに
顔を歪めた。特に下半身、足が痛い。
小さい時にこれを修行で乱用していたことが信じられない。
体、強かったんでしょうねえ。
「紫表君、起きた!?」
「たった今起きましたよ。(誰が起こしたと思ってるんだよ)」
()内を聞こえないようにボソボソッとつぶやいた。
やかましい、大音量の足音で紫表を現在に引き戻したのは
伊達を筆頭とするこの家にいる15人の人だった。
沙羅や治、小島さんもいる。
「実は、みんなで盛り上がろうぜってことになってさ、
だったら宝探しやろうぜ、ってな感じに誰かが言った訳よ。
それに紫表君も・・」
「無理不可却下眠いさよならお休みー」
冗談じゃない!筋肉痛でそんなもんできるはずがない!
申し訳ないが布団にもぐらせてもら・・
「掛け布団は没収したぜ」
「畜生!」
こいつら、俺が初めから拒否すること分かってただろ。
伊達が掛け布団を取り上げてムカつく目で上からじろじろと・・・
「分かったよ!参加するよ!」
あっ、なんでだろ?目から汗が・・・
「別に野山駆けずり回ってもらおうとは思ってないわよ。
紫表君にはアドバイザーになってもらおうと思ってね」
アドバイザー?これまでの話を一切聞かされていない紫表にとって
アドバイザーが何をするかさっぱり分からない。
首をかしげ、まあ手伝いをするんだろうと考えた。
「まず、基裏ちゃんがみんなにも分かるレベルの暗号作成、
代介がそこに隠して罠を作りまくってそこにスリーマンセルで
五チームで対決だ」
確かに基裏と代介の姿が見つからない。
伸治さんに鈴未、宗治君に雄太さんがいるのに。
お!まさかの健史くんまで!
えっと今分かっている参加者をまとめよう。
治、沙羅、小島、伊達、健史、宗治、伸治、雄太、零花様、
大地様、えっとあと五人ぐらい。
てか約二名「え?」って感じだけど気にすんな。
いくつになっても面白いもんは面白いんだ。
「あっ、俺海淵(かいえん)」
「私は波」
「俺は爽(そう)っていうんだ」
「天(そら)っていうんだ、よろしく」
「俺は猛(たける)」
みなさん分かりやすい名前でいいですね。
俺なんて紫に表ですよ。約一名だるそうな字だけど。
「チーム発表!」
おお〜参加しないけど先代当主出てきた。
ってかご老人ノリノリだな。
幼稚とか言うな!若いことは素晴らしいんだ!
「A班、沙羅、小島、治」
常識人が固まってますね。
「B班、大地、雄太、零花」
御年配チーム!亀の甲より歳の功を見せつけろ!
「Cチーム、伊達、健史、宗治」
先輩がいるならCじゃなくて死ーチームですよ。
声を大にして言おうと思ったが全員知ってると思うから止めた。
「Dチーム、爽、波、天」
漢字一文字ってすっきりだよね。
「Eチーム、猛、海淵、伸治」
うーん、なんとも言えない・・・
ってか待て!!結局の話、
「アドバイザーってなんじゃい!」
今度は、声を大にしてそう言った。
「えっと、会場が山の向こう側だけど、どうしても分からないときは
体力に物を言わせて紫表君にヘルプを求めよう制度」
なるほど、だからアドバイザーか・・・
なんだ楽そうな立ち位置じゃん。
ゆっくり昼寝でもしておこ・・
「鈴未ちゃんの面倒見といて!」
「はい!?」
ヤツらの逃げ足は速かった。
反論は許さない。ってかできない。だってそこに言う相手がいないもん。
紫表は、大人たちがせっせと家事をしている間、
アドバイスタイムを待ちつつ、せっせとおままごとを
することになった。
続く
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紫表「伊達先輩なんて顔だけ出して半日生き埋めになってたらいいのに・・・」
美千流「人のいない場で何を言ってるのかな?」
紫表「伊達先輩なんて熊に同族と間違われたらいいのに・・・」
美千流「だから聞こえて・・」
紫表「絶対あいつにはアドバイスしない」
美千流「途中で言葉をさえぎ・・」
紫表「先輩のバッカやろおおぉっ!!!!!」
美千流「だから話聞きなさ・・」
紫表「散れえっ!!!!!!!」
美千流「千本ざく・・」
紫表「著作権を護れえええええ!!!!!!!!!」
美千流「あーもう、打ち切り!」
ブツンッ