コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: リバーシブル ( No.54 )
- 日時: 2011/05/22 10:01
- 名前: 北野(仮名) (ID: KFOyGSF/)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=10442
=第四十三話=暗号作るのって結構辛い。しかも大してムズくないし
「ヒント用紙配りまーす。まずこれ見てねー」
基裏が次々と各チームに一枚、紙を配る。
そこには、まあまあだるい(考えるのが)ヒントが書かれていた。
双子の木 かかりし七色
瑠璃色を渡る線 人という名の清流
赤きがひしめく 雷岩
玩具茶碗
これら全てを周りて、書かれている文字を正しい順番に並び変えて
答えを導き出し、そこに置いてあるものを最初に持って来た
チームの勝利。なお、ヒントは紙に書いて接着剤で張り付けてるから
妨害のために持っていくとか出来ないからね。
それがこのゲームのルールだ。
「燃やすのはOK?」
「問答無用で先輩のチーム失格にします。もし犯人じゃなくても」
「そんなに信用無いの!?」
「あると思ってたらいいじゃないですか!」
「代介、どつくわよ」
「やってみ、三割増しで紫表にチクってさらに印象悪くしてやるよ」
今のところ、怒ってない限り一番信用(本当は唯一なんだけど)
してくれているのは紫表。
正直これ以上味方を減らしたくない伊達は黙った。
怒りを携えて・・・・・
「んじゃ、俺は罠仕掛けまくったんでゆっくりやってください。
俺ら二人は紫表のとこ戻るんで」
それだけ言って代介は帰っていった。
基裏は、最後の説明をした。
「持ってくるってどこにだよ!と思った人注目!私のところに
持ってきてね〜」
空気を叩く爆音を残して基裏は帰っていった。
おそらく代介よりも着くのは速いだろう。
そして賽は投げられた。解けないからと言って匙を投げてはいけないが。
そして、伊達のチームが取った行動は・・・
「健史君!ダッシュ!」
今いる中では一番の体力派、健史が紫表のもとへと駆けだした。
だが、
プツンっ
健史の足元の糸が切れる。
なぜこんなところに糸?理由は一つしかない。
糸は他の装置に連動し、一つの罠を起動させた。
バカでかい丸太が健史に襲いかかった。
「ぐうっ!」
横っ腹に思いっきりめり込む。
心配した宗治はすぐに駆け寄った。
しかしその心配はいらなかった。
なぜかピンピンしてるから。
「行ってきます」
「どんだけ体強いの?」
沙羅がその耐久力に関心(ドン引き)している。
そんなことはどうでもいいというように、無言で紫表のもとへと
向かっていくのだが・・・
五秒後
ズザァッ!
十五秒後
ガシャーン!
二十秒後
ボトッ!
三十秒後
ボガアァアンッ!!
一分後
ブンッ!
何かに投げ捨てられたように健史は空に弾きだされていた。
ズザアァッ!と地面に引きずられる。
ズボンはドロドロに、切り傷だらけで、背中には赤色の塗料が
べったりとこびりついている。血のように見えてかなり怖いが
ただのペンキだ。そして、顔は煤(スス)で真っ黒になっている。
五月だというのに、まだ枯葉が大量に散乱しているので、
それすらも髪の毛に引っかかって大変なことになっている。
「えーと、何が起こるとこうなるのかな?」
恐る恐る治は聞いてみた。
「まず、落とし穴にはまった」
あのズザァッ!か、それでドロドロになったんだな。
「そして、最初の丸太の要領で、ガラスの窓が来た」
ガシャーン!のことであろう。
切り傷は、割れたガラス片でひっかいてできたんだろう。
「そして、赤いペンキが空から降ってきた」
ボトッだな。かろうじて背中に回避したんだろう。
「なぜか爆弾が爆発した」
ボガアァアンッ!!か!ボガアァアンッ!!だな!
それが一番その身にこたえたと思うぞ。
真っ黒焦げの理由はそれだな!
髪も若干チリチリになっている。
「最後に、網にくるまれたかと思うと、ものすごい力で投げられた」
最後のあれか・・・とりあえず言いたいことは・・・
「代介お前何やってんの—————!!!!!」
ゲーム開始直後、全員そこから一歩も動きたくなくなった。
行きによく罠にかからなかったなぁって痛感する朝だった。
続く
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紫表奮闘中 ナレーションは紫表の心の声です
鈴未「このお人形さんが紫表君のお母さんの設定だよ」
人形とか使っておままごとしてる少女が設定とか言ったよ。
幼稚なの?違うの?どっち?
紫表「俺はどういう設定なんだ?」
鈴未「私の兄妹」
字からするに俺が兄なんだな。
鈴未「私がお兄ちゃんだよ」
紫表「えっ・・・」
マジ?年齢と男女が逆転してるけどいいのか?
小さい子だからなんでもありか・・・
鈴未「基裏ちゃんに似てるからこのカツラ被れば女の人みたいになるんじゃない?」
基裏に似てるはともかく、それは全くうれしくない。
どうやら作者はその手のネタはこの辺までしか分からないらしく、
ありがたいことにこれ以上悪化することはない。
鈴未「と、いうのは冗談。本当は・・・」
ほら、ちゃんと設定変えてくれてる。
鈴未「私の不倫相手の設定ね!」
紫表「お前ホントに小1か?」
鈴未「じゃあ私のお嫁さ・・」
紫表「婿の間違いだ!」
鈴未「だって紫表君基裏ちゃんに似てるからこのカツ・・」
紫表「その役でいいです。それでいいからカツラは止めて」
鈴未「人に物を頼む時は?」
そういや健史君が言ってた気がする。伊達と鈴未は中が良いって。
この日、紫表は自分より六歳年下の少女に土下座する羽目になった。