コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

リバーシブル ( No.6 )
日時: 2011/06/07 19:51
名前: 北野(仮名) (ID: APm.b8ys)

=第三話=盗難事件

「えっ、泥棒?」
「ああ、さっきこんなんが机の上においてあってよ」
いきなりあらわれた三年生の先輩が盗難について相談に来ていた。
「あの中には提出物があるんだ。頼む、この暗号解いて
 カバンを取り返してくれ!」
同級生に頼まれては断れないのか、すぐさま全員集合の合図をかける。
その紙にはこう書かれていた。
    昇降口を出て
    十二時の方に
    迷わずすすめ
    プールのトコ
    塞がるかべを
    乗り越えると
    真実はそこに

   ヒント のっぺらぼうを見習え

「・・・何これ。いけそう、紫表兄?」
「うーん、とりあえずこの通り進んでみようか」
という訳でみんなでまず昇降口へ向かった。
「12時の方ってどっちだ?」
ふと気付いたように治が聞いてきた。
「プールがあるからむこうじゃね?」
「それもそうだな、紫表」
プールのところへたどりついた。
「塞がる壁を乗り越えるってことは中に入るってことだよな」
ちょっと待ってて。そう言って伊達は職員室へと向かった。

〜10分後〜
「はーい、プールのカギだよ」
戻って来た伊達がカギを開ける。
みんなで壁の調度反対側の辺りを念入りに探す。
すると、基裏の目にふとあるものが止まった。
「何だろう・・この箱?」
それは、海賊映画にでも出てきそうな
宝箱の小さいレプリカだった。
「紫表兄、何かあったよー」
そう叫ぶと全員が集合した。
「開けるよ」
だが、もちろんのこと小箱にカバンが入っている訳はなく、
一枚の紙が入っていた。


    惜しかったね、もっと歩きな

紙にはそうかいてあった。
「・・・どういうことだ?」
早太がすっとんきょうな声をあげる。
「紫表、いけそうか?」
頼みの綱はおまえしかいない、そういった目で全員が紫表を
見つめている。
「・・・歩け・・ということはつまり・・・を使えってことで・・
 ん?・・ということは・・ダメだ・・一文字ちが・・待てよ・・・
 のっぺらぼうって確か・・・」
考えながらぶつぶつとつぶやく紫表を5人はただ見守っている。
するといきなり、紫表の瞳に光がもどった。
「そうだ、そうだそれだ」
いきなりはちきれたように紫表が走り出す。
プールから飛び出て、すごい勢いでグラウンドまで走り抜ける。
「紫表君、どういうこと、ちょっと説明して」
必死で追いかけながら伊達が解説を求める
「歩けということは足を使え、足を使うとは一番下の字を使え、
 そういうことです。でもそのままだと一文字違う。
 めです。だけど、それを解くカギがのっぺらぼうだったんです」
一向はグラウンドをとっくに通り過ぎ、ある場所へ向かって行く。
「のっぺらぼうには目が無い、だからめを取ったらよかった。
 すると答えは・・ここ!」
グラウンドの隅に一つだけあるコート。
そこにはカバンと一人の人がいた。
「てにすこをと・・・つまり、テニスコート!!」
そこにいる人は女性だった。
「もう来たの?まあいいわ」
そこにいた人が驚く。
「萩原・・なんでお前が?」
どうやらあの人は萩原というらしい。
「実は、話がしたく・・」
「告白のためとかじゃあねえよな」
治がいきなり話にわって入る。
「そんなくだらないことのために盗みなんてしないよな」
詳しいことはまた今度話すが、治は窃盗について辛い過去がある。
「くだらないって、あんた、そういう感情をもってないの?」
「ああ、無いね。自分しか好きじゃないから」
出たよ、ナルシ発言。何もいいこと言ってないのに
どや顔してるし・・・


中途半端だが次回へ続く