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Re: Voice of the devil〜悪魔の声〜 4話更新  ( No.12 )
日時: 2011/04/14 21:09
名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: p81XYxhw)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

06

「どういうことって…そういうことよ」

先生達が帰った後、俺は隣の教室から椅子を1つ持ってきて、溜息混じりに座った。ふいにローズが口を開いた。

「そういえば、あなたはいったいどういう人間ですの?先ほど来た人間達は、あなたを気味悪がってましてよ」
「……当たり前だ。なんせ俺は学校一の嫌われ者だからな」

その言葉の意味が理解できないのか、ローズはただ首をひねっているだけだった。しかし、改まってみるとこの少女の美しさは尋常ではなかった。こうやって首をかしげているだけでも、絵になっている。

「嫌われ者?それはいったいどういうことですの?」
「……俺は周囲の人間には認められていない存在と言うことだ」
「その口調もどうにかなりませんの?」

鬱陶しそうな顔で言う。……それほど気にくわないのだろうか?

「……時代劇ファンなのだ。そう、気にするでない」

ちなみに地の文では普通の話しているのは、読者の皆様が不可解な気分にならないように配慮しているからだ。それでも不可解な気分になるというならば、今から戻ることをオススメしよう。……だが、俺的にはこれ以上読者が減ってしまうのは…寂しいが。

「なにをぶつぶつ言っているんですの?」
「…いや、何でもない。それより、そろそろ俺の事だけではなくお前のことも聞かせてくれるか」

その言葉に、先ほど笑っていた顔は冷酷な物へと変わった。……同一人物とは思えないほどに。

「あたくしのこと?…まぁ知る必要はありますわね。じゃあ————この世界を滅ぼすことになったきっかけから話しましょうか」

その口からは血にも劣らない真っ赤な舌が、ちろり、とのぞいていた。