コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: †妄想プリンセス×女装腹黒プリンス†  ( No.113 )
日時: 2011/06/30 22:37
名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: D1V3wC8j)
参照: 宿題をしてくれて金をくれるロボットに出会いたい。と日常思っている汽水

第57羽                          雫争奪戦! —クイズ編Ⅱ—

「では最後の問題です!」

だめだよ、私にもう勝ち目なんかない。

雫も、水晶も取られちゃうんだ・・・。

「最後はボーナスです!」

「これに正解した人は一気に10ポイント!

 大逆転の可能性もあります!」

「・・・」

「では、最後の問題です。

 雫さんの癖は?」

癖・・癖・・・あ。

ポーン

私が押す。

「ゴニョゴニョ・・・」

「何ですか?」

「ジョ・・・女装癖・・・」

ガーン!

きゃあ! タライがあ!

「痛い・・・」

もう負け決定だ。

勝ち目・・・なかったな・・・。

「あたしの勝ちです。」

「勝者、まりあさん!
 
 雫さん、ほら、あれ。」

「絶対無理。」

「まあまあ。」

「やんなきゃなんねえ?」

「うん!」

「はあ・・・。」

雫がまりあさんに歩み寄る。

「俺はー・・・お前の言うことを——・・・何でも一回聞いてやる。」

「えー///」

……嫌だよ。

結婚して。とでも言うつもりでしょ。

嫌だよ、私だって雫が好きだよ。

大好きだよ——……。

「何にしよっかな・・。」

「・・・」(露骨に嫌な顔)

「あ、そーいえばあ・・・紅葉ちゃん、約束のもの♪」

「約束のものってなんだ?」

「紅葉ちゃんの水晶よ!」

「……!」

まりあさんが来る。

「さあ、出して貰いましょうか。」

「い、や・・・」

「じゃあー・・・」

まりあさんの手にはロープがあった。

「力ずくでも☆

 あたし、それが気に入っちゃったのお^^」

「あぅ・・・」

私の抵抗もむなしく、縛り上げられてしまう。

「うふっ」

「やめて、やめてよぉ・・・。」

「だあめ」

ブチッ

水晶が引き千切られる。

お母様が行っちゃうよ!!

ピュー!

その反動で水晶はどこかへ飛んでいってしまった。

「きゃあ! 雫、受け止めて!」

「はいはい。」

雫が受け止めてくれた。

良かった・・・。

「ありがとお。

 さ、渡して?」

まりあさんが手を出す。

「嫌だ。」

「え!? 何で!?」

「俺は何でも一つだけ聞いてやる。と言った。

 何でも、一つだけ。」

「ええ!?」

「紅葉」

「あ、はい」

「お前に返してやるよ。

 形見なんだろ?」

「…………」

私、その言葉で固まって動けなくなった。

優しいな、やっぱり。

意地悪だけど、優しい。だから好きなの。

涙が溢れて止まらない。

拭きたいけど縛られているから無理。

「あ、ありがとう・・・。」

そして、

「大好き」

みんなに聞こえないぐらい小さな声で、私はそう、囁いた——・・・。
________________________________________________________________

完結! と言いたいけどまだ続く。
両思いになってないもの。

今回はシリアス(?)でしたね。
多分この話は私が始めて100話を越す話になるかも。(かもかも?)

では、次回も見てくださいね!