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第22羽　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　白

紅葉は2日前から実家に戻っています。

「紅葉。」

「なんですか？

　叔父様。」

「ちょっとこっちにこい。」

「はい？」

いつもは乱暴な叔父様だけど、今は違った。

なんだか真剣な瞳。

「実は・・・」

歩きながら話しかけられる。

「何ですかぁ？」

「お前に運命の人を見つけられないのなら、わしが用意した奴と結婚しろ。」

「・・・・！！」←言葉にならない悲鳴

「白　という青年なんだがな。」

「白・・さん。」

「なんでも・・ヴェラルリア王国の王子・・らしい。」

・・・ヴェラルリア？

どっかで聞いたことあるなあ・・・。

「年は20。

　次の王位継承者らしい。」

ヴェラルリア・・ヴェラルリア・・・。

・・・ヴェ・・・・・あ。

雫の故郷！？

白さんが20ってことはお兄様！？

ちょ、ちょっと待って紅葉。

雫のお兄様！？

って・・もしその人と結婚したら雫に『義姉さん』って呼ばれるの！？

やだ——そんなのヤダ——・・・。

「ホラ、早く入りなさい。」

うげ・・・・。

それはそれで気持ち悪い。

どっちかっつーと・・・・う〜〜ん・・今は汚物　でいいかなぁ・・。

「何してるんだ。早く。」

「は・・い。」

嫌々部屋に入る。

そこに居たのは白銀の髪と目を持つ天使のような少年だった。

雫にはまったく似てないから、多分関係ないよね・・。

じゃあ義姉さん説は取り消される！　よかった〜〜＾＾

それにしても・・・

ステキな人だなあ・・。

「じゃあわしは出て行くから！

　じゃあな！」

「え！？

　ちょ、ちょっと・・・」

私達は取り残されてしまった。


中断