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第34羽　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ついに開店！　モンブラン

「さぁて……」

「帰りましょうか〜。
　
　もう午後6時ですし＾＾」

「何言ってるの。

　これから開店」

「「…………」」

「えーーーーーーーーーーーーーー」

「棒読みで言わない。

　今からスグうちのコが来るわ。」

「う、うちのコ！？」

「そ、貴方の先輩達。」

「って・・このサンタ衣装で何するんですか。」

「決まってるじゃない。

　ご奉仕よ。」

ご、ご奉仕って・・。

ダメよ紅葉！

そ、そうゆーのじゃないよ！

カフェだし……。

でっかいケーキを切るとか歌を歌うとかだよね……。

「あ、来た。」

「てんちょ〜遅れてすみませぇ〜ん。」

な、何よこのブリブリガール！！

「じゃあ・・

　メイドカフェ開店！」

え〜〜メイドカフェ！？

どうりでサンタの衣装のスカート部分の丈が短いと思ったら・・。

ご奉仕ってやっぱピーとかピーとか……。

「紅葉ちゃんだっけ？

　はい、ホワホワ担当」

「な、何ですか！？

　それ！」

「何って・・レディーサンタの格好してるでしょ？

　ご主人様にマスコットの入ったプレゼントを渡すんだよぉ。」

「……は？」

「あ、接客もね！」

「……え？」

「あ、さっそくご主人様のおかえりだぁ〜。

　紅葉ちゃん、行って来て。」

「無理無理無理無理ｍ「行って来て☆」

い、威圧感がすげぇ。

「はい」

「もみっち入るよ〜！」

「も、もみっち！？

　私ですか！？」

「……新人ちゃん？」

「……はい。」

こうなったらもうヤケだ！

裏声を出せ！　私！！

「ご主人様、ご注文は何ですか？」

「え〜〜……じゃあ・・

　このメイドさんの手作りオムレツ。」

「……かしこまりました。」

「あ、ちょっと待って。」

「はい？」

「もみっちってさ、本当は萌えキャラじゃないでしょ。」

ばれた！？

さすが常連・・なのか！？

「フツーにアイドル目指してるとかそんなの？」

「…………」

・・・・・・・・ここは女の意地だぁぁぁ！！！

紅葉は振り返って、

「そんなことないですぅ〜ご主人様ぁ〜。

　何言ってるんですかぁ〜〜？」

「へ〜やっぱり違ったかぁ〜。」萌え〜

天国のお母様

自分が痛い、痛いです！

「あの・・なんかオムレツ注文されたんですけど・・。」

「ああ。それはもみっちが作るんだよ。」

「え！？」

「ご主人様の好みを一応聞いてオムレツを作るんです！」

「一応・・」

俺、家庭科2だぜ。

オムレツなんて作れるわけない・・。

「普通にマズいと思います。

　私が作ると。」

「そのときは泣いちゃえ！」

……あんた鬼やーー！

そんなこんなで、紅葉のバイト初日は終わっていくのでした。