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Re: †妄想プリンセス×女装腹黒プリンス†  ( No.84 )
日時: 2011/05/28 20:14
名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: 2romsaeA)
参照: 夢みれば絶対叶うよ! きっと未来は明るいね☆

第35羽                           近づけてください

バイト終了後 〜AM2:30〜

あ〜あ・・結局バイト行っててハンカチ渡せてない……。

でもなぁ〜〜・・渡す雰囲気じゃないし・・・。

そもそも王子様なのにこんな庶民のハンカチ欲しいかなぁ。

私だったら好きな人に貰った物なら何でも嬉しいけど……。

雫はどうかなぁ・・。

私のことなんて好きじゃないよね。

虫けらとしか思ってないんじゃ……。

うッ・・現実とは恐ろしいものよのぉ・・・。

「おお〜〜寒い……。」

ああ、あそこの家ではパーティーやってるんだなぁ・・。

ちょっとマッチ売りの少女の気分だ。

イルミネーションが赤 青 緑 黄色と色が変わって、私を照らす。

でっかいクリスマスツリーの上には星。

「綺麗……」

星様 もし、願いを聞いてくださるのなら・・どうか、

【妄想力を下さい】

なんてね〜〜!



「……嘘、だよ。」

ホントの願いはね。

【ちょっとだけ、ちょっとだけでいいから、

 雫と私を近づけてください。】

どうか、どうか。

キラリ

一瞬だけ、星が光ったような気がした。

「もしかして-------願いを叶えてくれるの?」

こんな妄想好きの暴走女の願いを------。

「そんなわけ、ないか。」

そんな、わ、け……。

            タッタッタ・・・

タッタッタッタ・・・

足音が聞こえる。

誰のかは分からないけど・・・。

だんだん大きくなってくる。

あの影は---------雫?

美陽じゃなくって……ちゃんと雫だ。

女装してない。

私が好きで好きでたまらない人だ。
 
「し、ずく?」

「おいクソ女ァ!! こんな時間までどこへ居た!?」

「え……あ。

 もしかして怒ってる?」

「もしかして怒ってるだァ?

 怒ってるどころか激怒してんだよ!

 どこへ行ってた!!」

「ひ・・・。モンブランで、バイトしてました・・。

 ごめんなさい……。」

「謝ってすむか!

 人がどれだけ心配して・・・」

「心配してくれてたの?」

「……うるせえ。」

……こっちは本物のツンデレだ。

「それはそうとどうして男の格好してるの?」

「男の格好って・・俺は元々男だ。」

「そんなのいいからさぁ!

 ね? 答えよう?」

「当たり前だろ、美陽は世間では女だ。

 16の女がこんな遅くに外に出ることが許されると思うか?」

「思いません……」

「じゃあもうこんな遅くなりません。と誓え。」

「ち、誓います……」

「分かったならいい。

 寮に戻るぞ。」

「う・・・ん。」

雪がふってくる。

「ホワイトクリスマスだね・・」

渡さなきゃ、今なら渡せる!

プレゼント・・・。

「はいッッ!!」

頭を下げて、ハンカチを入れた箱を突き出す。

ど、どうしよう・・受け取ってもらえなかったら・・・要らないって言われたら……。

うえ〜〜ん!!

「じゃ、じゃあ!!」

被害妄想が爆発して、プレゼントを押し付けて逃げる。

ったく・・・私の馬鹿ッ!!
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後書き

メリー・クリスマス!!
誕生日ネタ書くの忘れたよ〜・・・。

最近紅葉の妄想シーン減ってますね〜……。
鼻血も出てないし。

でも大丈夫!
次は絶対……多分……妄想いっぱい!!
鼻血で真っ赤に染まるかも!!!
え〜〜お騒がせしました。