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Re: 小説カイコ ( No.102 )
日時: 2012/07/26 19:08
名前: ryuka ◆wtjNtxaTX2 (ID: .pUthb6u)
参照: 猫かわゆ。

うわー最下位。

隣では佐藤先輩が正座をして覚悟を決めていた。しかし、こんな可愛いい真っピンクのキティちゃんの人生ゲームを本気になって遊んでる男子高校生って一体何なのだろう。

「ん〜じゃあ、佐藤先輩からー。」鈴木が最高にニヤニヤしている。「王様の命令は絶対ですからね。」
「この前テレビでキャバ嬢がそんなこと言ってたぞ!」飯塚がヘラヘラ笑いながら言った。
すると張先輩がそっと鈴木に耳打ちした。きっとトンデモナイことを言ったのだろう。

「ゴホン。では張先輩からリクエストです。佐藤先輩は現在、金子先輩と付き合っていますが、何人目ですか?」
「えっと……その、えっと、七人目です。」佐藤先輩が申し訳なさそうに正座したまま言った。
「わあああ〜けっこうタラシなんですね。じゃあ告ったのはどっちですか?」
「佐藤和尋、この私でございます。っていうかまだ質問あるの?!もう勘弁してよー」

先輩可哀想に。俺もこうゆう感じでなじられるのだろうか。でも先輩と違って悪行は積んでいないのできっと大丈夫なはずだ。

「大丈夫ですよん。これで最後ですからぁ。んーじゃあ、モッテモテの佐藤先輩のよく使う口説き文句はズバリなんですか?」
部室中がシーンとなった。みんながみんな息を殺して佐藤先輩に注目している。佐藤先輩自身は額に指をあてて、うーん、と考え込んでいる。っていうか考えるほどあるのか。

「せんぱーい、早くして下さーい。俺七時から塾なんでー。」小久保がせかし始めた。
「えっと……口説き文句っていうか。いつもは、誰か好きな人居るの?って聞いて、あっちも聞き返したら、そのまま告ってるかなぁ。」
だんだん先輩が可哀想じゃなくなってきた。「もうヤダ!次は任史君の番だからねっ!」

うわあ。キター

「ちぇ。じゃあ次高橋な。」
鈴木が俺の方に向き直った。
「っていうかさ、高橋って女の子に興味あんのかなあ?」飯塚が言った。
「確かに……。そういや高橋が女子と話してるとこ見たことねえな。」張先輩が顎に手を当てながら言った。「お前ホントに男か?」

なんか物凄くムカつくし悔しい。どーせ俺はチキンですよ。
「ホントに男です。」
小久保がヘラヘラと笑った。「じゃあ好きな子とか居んのー?居なさそー。マジ高橋って男として機能してんのかなー?」

「何なんだよみんなして! 俺だって、好きな子ぐらい居るべは!」

うわぁー!と歓声があがり、部室全体からヒューヒューという冷やかしの口笛が鳴った。しかも思わず方言が出てしまった。「気になるな!」ほっしーが面白がって言った。嗚呼、猛烈に墓穴を掘った気がする。もうヤダ帰りたい……

「なんて言う子ー?超気になるんですけどー」小久保が笑いすぎて苦しそうな呼吸で言った。
「やだよ。絶対言いたくない。」
「高橋、言え。俺様の命令は絶対だぞ。」ついに鈴木が俺様発言を始めてしまった。

なんか面倒くさくなってきたし、もういいと思った。
「柏木って子!以上! もうこれ以上聞くなよ!グレるぞ。」
みんなクラス違うし問題ないし。あ、ほっしーは同じクラスだった……

「ふ〜ん。柏木さんねぇ。どなたでしょうかねぇ。まあこれ以上聞くと高橋がグレちゃうらしいので。ここまでにしてやろうかな。つーか小久保、お前もう七時だけど?」

小久保が やっべえー と一言絶叫して部室から飛び出して行った。俺の方が気分的にやっべえーよ。