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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ダッシュ!! ( No.2 )
- 日時: 2011/04/24 13:00
- 名前: 柊 杏奈 (ID: M8vlMd6.)
——————→プロローグ
「なぁ…川ちゃん?」
「ん?」
高橋は大学の屋上から真っ赤な夕日を見て隣にいる川島に声をかけた。
「俺ら来年二十歳だからさ…何か凄いことしてみねぇ?」
こいつはいつまでガキの脳をしているのか。それは誰にもわからない。
おそらく…高橋本人にも。大学からすでにマークされているのに、よくこんなことが言いだせる。大学で一番の問題児。高橋といままで一緒にいて、どれだけ振り回されたことか。
「さすがに川ちゃんは嫌か…。そうだよな…もうすぐ大人になるっていうのに」
高橋は川島の心境を察したのか、さみしそうな顔をした。
「いいよ」
「えっ?」
川島が放った言葉に高橋は驚きの顔を隠せない。
「俺、高橋といると確かに疲れるけれど、楽しい。ありのままでいれる。俺も参加するよ」
高橋と暴れまわっていると楽しいし、胸がスカっとする。もし、小学生の頃に声をかけてもらっていなかったら…どうなっていたのだろう。
俺…死んでいたかもしれない。
「そっか!!よし…決まりだ」
高橋は無邪気な顔をよく川島に見せることがある。本当にうれしいんだな。川島はそれにつられて笑った。
これから楽しみだ。
けど。
俺らは越えてしまってはいけないラインを越えてしまうことに
なろうとは…思ってもいなかった————
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