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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 大嫌い。*実話* ( No.8 )
- 日時: 2011/05/03 18:01
- 名前: 宇莉 ◆I/.b8govos (ID: ByQjFP4v)
第三話**
君とあの子が仲良くなるたび、
私との思い出さえも消えていくのかな?
**
毎日のように未優の笑顔や話を聞くのはつらかった。
未優側としたら、私があんなことをいったから安心して言っているのだろう。
そう思った。
「大嫌い」だなんて口にしなきゃよかった。
そう思うけど過去を変えることはできない。
それは自分が一番よくわかっているはずだ。
でもどうしても未優の話を聞いても顔が固いような気がした。
…私、今上手に笑えてる?
***
四月。
それは中3となる成長と共に、部活引退に近づいていた。
私の所属している部 ソフトテニス部もいつも以上に気合が入っていた。
私はこの部のエースとして勤めていた。
名前負けしないように頑張って毎日部活をしていた。
最後にみんなで笑って終われるように。
だからこそこの時の未優の行動はすごく許せなかった。
「結莉ーっ見て!」
未優にそういわれて渡されたのは数枚のプリクラだった。
遠くから見ると隣に誰が写ってるかさえもわからなかった。
顔を近づけてみてようやくわかった。
「これ…真潮?」
「うん!」
それは二人で笑顔にうつっているプリクラだった。
そのプリクラには確かに日付が書いていた。
その日付は何度も見てもわかった。
私たちがずっと練習していた日に真潮と未優はプリクラを撮っていたことが。
「みんな、本当にごめんね!この日部活休んじゃったのさ!」
みんなの悔しい気持ちなんて知らない未優は笑顔でそういった。
私たちは笑顔でこう返す。
いや、こう返すしか手段はない。
「いや、大丈夫だよ。」…
君とあの子の幸せを私はただ黙ってみることしかできなかった。
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